テーマ:たわごと(26790)
カテゴリ:カテゴリ未分類
NHKさんのアニメ『キングダム』を見て
偶に、とっても新鮮に感じることがある。 たとえば 易姓革命って言葉もあるように 中国の王や貴族ってのは、血統ばかりでなく、ひどく現実的で。 場合によっちゃ、商人でも相国・丞相になって 彼らの気分次第で、王の頚が飛ぶ。 それでも 先の皇帝一族を、新しい王朝の王に叙するとか 支配権禅譲の制度すら整っていたようで。 藤原不比等さんらが、中国の制度を輸入する際に 王都の巨大な城壁と共に、この先帝一族を遇する制度を、あえて無視したコトで 結果、天皇家の「万世一系」が保障される礎(いしずえ)になったと云う説もある。 そして 独立遊軍って考え方。 アニメ『キングダム』第1期に、王騎さんって将軍がいて まるで王さまの言うことを聞かず、自由気儘に現れては、勝手に大暴れ。 それで、「秦の怪鳥」って、あのね。 それでも 彼は、独自の領地・領民を持っているらしく。 あたしたち日本にも 群雄割拠の時代があって、ダレに従うかは、ある意味、領主の気分次第だったから まあ、そんなモノだと思っていた。 けど 第2期最新作では、主人公が率いる、農民のハグレ者を主体とした一軍。 彼らが、重要拠点・山陽の周辺地域を 対峙した敵軍だけでなく、その地域全体を戦場とした、広域的な戦術で平定したとする。 う~ん。古代中国の軍団は 鎌倉武士団みたく、一「所」懸命と、領地に執着し土着するワケでなく ただ、戦功を挙げて、褒賞地を拡大していった? だから たとえ、その時代の王さまを、シカトしたとして その武勇・才覚によっては、王さまの方から、擦り寄ってきたり? あたしたち日本民族や、中国の漢民族は、たぶん、農耕民族で 土地に執着して、その土地の占有を持って、安心したりする。 日本史を振り返ると どれほどの戦闘集団ですら、土地を与えられて その防衛・安寧だけに執着し、土着が常態化すると 百姓と変わらなくなって、決まって弱体化した。 本来 領土全体の保全・秩序維持を請け負うのは、王さまで。 武将は、その防衛をしたり、他国領土を強奪したり そういう役割分担が出来ていた。 それが いつの間にか、武将それぞれが、その領地の王さまを兼ねて 武功よりは、領地の秩序維持が大事と、貴族化しちゃった。 そうなると 武を持って、他国を圧倒する術を忘れちゃう。 そうして 新たに得ようとするでなく、今あるモノを失うまいと、ただただ、遁走して。 虚勢でも、虎の威を借るでも、とにかく、他国に威武する必然すら見失う。 尻尾を振って、お腹を見せて 刃向う意志が無いコトを、ひたすらに強調しては 「苛めないで!」って、お願いばかりを繰り返す。 そんな日本の現状を あたしたち日本人は、そういうモノだと思い込んでいる? 古代中国には、「独立遊軍」って、武にだけ特化した戦闘団の形態があり 決して土着しなかったとすれば。 仮に、そういうDNAを受け継いでいるのなら 人民解放軍の軍閥は、ただ、世襲地に寄生したクソ虫ってワケでもなく 案外、侮(あなど)れない存在かも知れないね。 『戦場で指示するとき オレは、どのくらい死ぬかまで計算して、送り出している。 それを 死者の数まで、オマエは背負い込まなくて良い!なんて、ふざけるな。』 そう言って嘆く、新米軍師に 主人公が、諭す。 『戦(いくさ)に出りゃ、ダレかを殺す。 味方だろうが、敵だろうが、その裏で流れる血と涙は、測り知れない。 そして 勝った者は、それを全部、背負って前に行く。 だから、勝つ度に、背中は、とんでもなく重くなる。』 あたしたちは 敗者に、弱者に、そして犠牲者に、何を思うのだろう? あたしたちは できるだけ、ダレも敗者にならなくて済む社会システムを構築して。 それでも、敗者や弱者が、犠牲者が出るたび 必死に、彼らを救おうとする。 それが 間違っていると、あたしは思っちゃいない。 ただ そうやって、あたしたちは、生きて来て。 敗者を弱者を、そして、あたしたちの犠牲になった人々を 彼らが流した血と涙を、全部引き受けて。 それを 全部、背負う重さを。 あたしたちは、すっかり、忘れようとしていない? 当然に 今の社会は、戦場じゃない。 けれど あたしたちが自動車を使う限り、交通事故で死ぬヒトは、なくならない。 あたしたちが電気を使う限り、原発事故で死ぬヒトは、なくならない。 それは アニメ『キングダム』で、新米軍師が嘆くみたいに。 あたしたちは 「どのくらい死ぬかまで計算」して、今の便利な生活を送っているに他ならない。 なのに あたしたちは、事故が起こったら、可哀想に!って項垂(うなだ)れて、慰めるだけ。 その死を 全部、背負って前を向く勇気もなくって あたしたちの背中は、とんでもなく重いってコトすら ダレも気付こうとしない。 いつだって、敗者復活戦で 決まって、弱者救済の世の中は。 あたしたちの生活が、実は、ダレかを犠牲にする前提で成り立っている。 その事実を ダレにも気付かせない、巧妙な仕組みに満ちている。 だって 事故るから、原発は、みんな止めなきゃ!ってヒトでも 絶対に、自ら電気の無い生活を送ろうとしない。 地元の愛知県が、交通事故死者数で全国トップなのに トヨタさんは、自動車生産を止めようとせず、それを、ダレも非難したりしない。 あたしたちは あたしたちの普段の行為が、間違いなく「ダレかを殺す」って、絶対に認識しようとしない。 だから いつだって他人事で、貴方自身の責任じゃないと、敗者の、弱者の救済にばかり、大忙し? それって 所詮、パンが無けりゃ、ケーキを食べれば良い!って論法に過ぎず。 食糧生産が有限なら 貴方が食べるから、食べられないヒトが出るって真実に、まるで気が付いていない? 他人(ひと)を見下して やれ、弱者救済だ!とか、やれ、困窮解消だ!とか 一体全体、何様のツモリ?とか、あたしは思わなくもない。 けれど それで、救われる生命もあるワケで それは、それ、一定、評価しないこともない。 ただ あたしたちは、あたしたち自身の為に、ダレかを踏み台にして、殺しちゃっている。 その自覚・自責が無い限り 弱者救済マニアさんは、アニ・ヲタさん以上に、おバカに見えて仕方ない? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年02月09日 21時12分12秒
コメント(0) | コメントを書く |
|