湯河原名所 ホルトの樹叢
湯河原駅前の観光マップをみると、近場に「ホルトの樹叢」という名所が。徒歩10分くらいなので、行ってみることにした。しばらくして、「ホルトの樹叢 →」という看板。右に曲がるらしい。住宅街を通りながら、急な坂道をひたすら上る。しかし、10分歩いても、一向に、「ホルト」が出てくる気配もしない。そもそも、「ホルト」とは何者なのか?「樹叢」というからには、木なのだろう。しかし、それは木の種類の名前なのか?神様なのか?日本語なのか、外来語なのか?「ドイツ語ではないな、、、」などと、考えているうちに、とうとう20分が経過。みかん園にでてしまった。これは、どこかでみちを間違えたに違いない。とにかく、今来た道を戻ることにする。注意深く分かれ道の看板を探しながら、坂を下って行くが、やはりそこには矢印も、案内もない。とうとう、一番下のさきほどの看板 「ホルトの樹叢 →」の位置まで戻ってきてしまった。はて。やはりここで、曲がり間違った、か。よくみると、線路沿いにもう一本小さな道がある。「木」=「山のほう」と思って坂を上ってしまったのが間違いのもとだったのか。500mも行かないところに、何やら木が数本。「えっ?これがホルト???」(しょ、しょぼい、、)以前は階段があったらしい、と思われるところには、かろうじて石の段が5段。その先は、朽ちた木の板と、草のはえた傾斜。どうみても、登れるような環境ではない。「う~ん、やっぱりここじゃないのかなぁ」と、もう少しその先を歩いていくと、行き止まりになってしまった。きょろきょろしている私に、「何探してるんだい?」と話しかけてきたのは、地元のおばあさんふたり組。「ホルト」を探している旨を伝えると、「ホルト??あそこだけど、(と指差しながら)もうないよ」(え、もうないの、、、)なんでも、7~8年前に枯れてしまったそうだ。「火事にもなったしねぇ。」とおばあさん。せっかくなので、少しホルトの樹叢について質問してみる。どんな樹叢だったか、と聞くと、「いや、単に古い木が生えてただけなんだけどね。かたまってね。」(でも、一応名所、だったんですよね、、?)何の神様がいたのか?という問いには、「あれぇ、何の神様だったけね?忘れちゃったねぇ、はっはっは」(はっはっはっ、って、おばあさん、地元の方ですよね、、)「でも、ホルトなんて、古い、古い。どこでそんな古い情報聞いたのよ?」(古いって、まだ看板がそこにでてるんですが、、、)終いには、「あっちのお寺のほうがホルトより数倍いい」とまでいわれてしまった。(まあ、ホルトは今では、ホルト跡、ですしね、、。)---さがみの小京都、湯河原いまだに、どこが京都なのかわからないが、ホルトの神様はもうあそこにはいらっしゃらないのだろうか。地元のひとにも忘れ去れた樹叢の跡を通り過ぎながら、引っ越された神様のことを考えた。おわりそして、伊勢エビ↓