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テーマ:DVD映画鑑賞(13700)
カテゴリ:映画
■ホカ弁で唐揚げ弁当を注文しなくなってしばらく経つ。最後にそれを食べたのは体脂肪率が気になり始め、階段の昇り降りにひーひーし始めた頃だと思う。もしもオダギリジョーがわたしの後ろで唐揚げの大きさに文句を言っていたら、自分の弁当のおかずを半分分けてやっても良い。
■2002年の映画。浅野忠信とオダギリジョーと加瀬亮と松山ケンイチが出演しているちょっと奇跡みたいな作品だ。役柄としては浅野が20代中盤から後半、オダジョーと加瀬が20代前半、松ケンに至っては10代の高校生役だ。 ■30才を超えたくらいから年の離れた若い人たちに対する接し方に気を遣うようになった。できるだけ気をつけているのは若い頃の自分をひけらかすような話をしないということ。わかるわかると簡単に頷かないこと。そして彼らが聞いているCDを貸してくれとは絶対に言わないことだ。ましてそんなことで彼らを「把握した」なんて間違っても言っちゃいけない。 ■鑑賞用に水槽でクラゲを飼育するのはかなりデリケートな作業が付きまとう。水温とか塩分濃度とかエサとか。でもガラス越しに見るその生物の不思議な生存の仕方には心癒される。部屋を暗くしてライトアップして観るとまるで夢の中の世界みたいだ。手を触れたら死んでしまうかもしれない猛毒を持っていたとしてもね。 ■9月の海はクラゲの海。飼育から解き放たれて川から海に増殖しながら進んでいく赤クラゲの大群とチェゲバラの顔がプリントされたTシャツを着て街を闊歩する少年たちがシンクロする。彼らが歩道から車道へと歩みを進めるラストシーンのちょっと前に入るアカルイミライというタイトルがすごくかっこいいと思った。 ■スタッフたちの交通整理に守られてカメラの方を向いて無表情に車道を歩いていく彼らの姿を見ながら、彼らが駆除されることなく進むべき未来はその道でいいのかなんて思う。「待て」とか「行け」とか言ってくれる先導者がいなくなった時、その群れはいつかバラバラになって個人になる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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