2/3よりつづき
T:エフゲニープルシェンコの話に戻りましょう。
プルシェンコは、彼と競技仲間(ブライアンジュベール)が、どちらもジャンプに集中しすぎていたため、「任意の(いくつかの)つなぎ」を入れることができなかったと、明らかにコメントして、大きな論争が始まりました。
あなたは、試合後に、この記者会見が行われた時の全欧選手権に、出席していましたか?
P:いや、私は全欧にはいなかった。しかし、それは聞いた!
T:あなたは、彼のコメントをどう思いますか?
P:私は、それを行ったことは愚かだったと思う、しかし、プルシェンコはブロンドだろう?
ほんの冗談だよ!
彼が説明しようとしていることはわかるが、しかし、そのような行いは良くないし、彼は、同様にブライアンジュベールも貶めている。
そんなことは、してはいけない!
私は、ジュベールの大ファンではないが、しかし、競技仲間を、いわば悪い評判に引き込もうとすることは、アスリートとして最低だと思う。
T:あなたは、ジョセフインマンがフランスのメディアに公表した、イーメールのオリジナルを、受け取りましたか?
もし受け取っていたら、バンクーバーの男子の試合でのジャッジの方法に、いくらか影響を与えたと思いますか?
あなたのジャッジに、個人的な影響はありましたか?
P:イーメールは受け取った。
でも、私を知っている人は、私はそういうことに影響されないことも、また知っている。
このインマンのメールは、その種の送信では、2番目のものだ。
私は、冒頭で述べたように、私は本当のジャッジで、自分の心を決めるのに、誰のイーメールもコメントも必要ない!
私は完全に自分でできる。
私は、誰であろうと関係なく、自分の見たままをジャッジをする!
T:あなたは、ショートプログラムにおいてパネルにいましたね。
プルシェンコやライサチェックは、特定の部分という点で、どのようなスケートをしたと思いましたか?
それから、あなたは、高橋大輔をどのように採点しましたか?
トップ3は、その試合のその部門では、1ポイント未満で離されました。
誰かが上げられたり下げられたりして、あなたがジャッジをしたものとずいぶん違っていたと、あなたは思いませんでしたか?
P:ショートプログラムの終了直後に、トップ3のスケーターが、1ポイントも離れていないことに気付いた。
パネルは、素晴らしい仕事をしたね!
その部門では、この3人は、あらゆる違った理由で、同じくらい素晴らしかった。
けれど、私見では、高橋がショートプログラムでは勝っていたと思うが、私たちジャッジは、レベルやダウングレードに限り、テクニカルパネルが決定したことを知らないから、どんなことでも起こり得る。
我々はまた、私たちの以前の点数もわからないので、誤って別のスケーターにより高い点を与えてしまうことも、あり得るのだ。
もっとも、いいジャッジなら、それを避けるための独自の方法を持っているけどね!
T:最後の部分を詳しく説明してください。
P:もし、私がスケーターAに対し7.25点を与えたとして、その10人後にスケーターBが来た時、私の意見では彼のほうが優れていると思っているのに、7.0点を与えてしまい、間違ったスケーターに、そのコンポーネンツで「一番」を与える過失をした時のことだ。
しかし、いいジャッジなら、最初のスケーターにコンポーネンツのすべてを足して、
私たちは平均7.0点になるというだろう。
それから、そのことを覚えておいて、次のスケーターが来たら同様にする。
もし、コンポーネンツのすべてにおいて、彼よりもっとよかったら、その平均は明らかに7.0点より高くなるはずだ!
T:しかし、このシステムは、スケートを10点満点ではなく、点数をつけることができるように作られているので、
スケーターを互いに潰し合うものではないと思います。
そういうことが起きる理由は、一度にあまりにも多くのことが進行するからだと思いますか?
P:どちらともいえる。
私たちの競技は「スポーツ」から外れていると、言える。
スポーツは、誰かは、2人目よりもいい、3人目よりもいい、と決めるものだ。
比較することでしか、結果は出せない。
もし、スピードスケートなら時計があるが、もちろん技術や芸術性への点はない―ただ早ければいいのだ!
試合では、10点制だけで点をつけるのは、不可能だ。
T:あなたや、多くの他のジャッジは、練習を見ますね。
スケーターの、本番と全く同じに行う通しを含む練習を見るのは、試合のコンポーネンツの点をつけるときに、彼らの能力を判断するものを見つけるためですか?
P:私は、私自身が、これからしなくてはならない仕事に集中できるような、正しい心理に持って行くために、一度練習に行く。
スケーターがやっていることの正確な詳細は観察したことがない。
彼らは、どのみち、試合のストレスの下では、違うことをするものだ!
しかし、いくらかのジャッジは、すべての練習を見に行く者もいる。
私に、なぜ彼らがそうするのかを聞かないでくれ。
私は、詳細を観察しないから、いずれかの公式練習の間に、コンポーネンツについて感触を得ることはできない。
実際は、あまりにもたくさんのことに集中しなくてはいけないから、時には困難になる。
エレメンツ、失敗、ルールや5コンポーネンツによって。
時々難しいこともあるが、いいジャッジなら、自分を訓練し、小さなこともすべて拾い上げられるように心がけ、
プログラムの間は重要なことに集中することができる。
T:コンポーネンツは正しくジャッジされていると思いますか、
あるいは「後で調整できるように前もって確保しておく場所」といったタイプのものとして、使われていると思いますか?
あなたは、以前に、結局のところ、基本的にスケーターを比較するようなやり方に使われると、言及しましたね。
P:コンポーネンツは正しくジャッジされているとは思わない、そして、それは「後で調整できるように前もって確保しておく場所」として使われるからではなく、ジャッジの中には芸術的な素養が欠落しているばかりか、くだらない平均的な点数の範囲にとどめる者がいるからだ。
T:つまり、あなたは、ジャッジの中には「範囲」を外れないようにジャッジし、試合の終わりに審査を受けることがないようにするため、あるいは、今後の割り当て(ジャッジとしての指名)がなくならないようにするために、概ね、ほぼ同じようなレベルにファイブコンポーネンツをつけていると、感じているのですね?
P:その通りだ!!!
T:あなたは誰がオリンピック男子チャンピオンと考えていますか、また、それはなぜ?
P:私にとってのオリンピックチャンピオンは高橋だ。
彼はすべてを持っている!
スケーティング技術、カリスマ性、テクニック。
いくつかのジャンプに問題があったこと、そして、一度の転倒は、とても残念だ!
T:わかりました。
すると、彼はベストでは滑れなかったのだから、ライサチェックかプルシェンコですか?!
P:高橋だ!
T:それ以外に答えが得られないということが、分かりました。
すごい長文でした。
改めて、和訳してくださったフィギュア好きさんに感謝いたします!!
P:いや、ライサチェックだ!
二人のうちのどちらかというのなら、それについては間違いない。
しかし、もしあの夜、全員が素晴らしいスケートをしたとしたら・・・高橋だ。
T:バンクーバーでは他の試合を見ましたか?
2014年のソチの大会までの4年間をひっぱっていくのは、誰だと思いますか?
P:私は、ペアの試合と男子のロングプログラムだけしか見なかった。
それらのジャッジに、指名されていなかったからね。
パトリックチャン、デニステン、そして、フローレンアモディオに注目した。
それから、ザビエルフェルナンデスも忘れてはいけない!
T:ジャッジを辞めることを決めたあなたは、今後はどうされますか?
P:まだ決めていない、しかし、国内や国際的に、スケーターにアドバイスをするだろう。
それから、新しいジャッジが、ジャッジを始めた時に、何を見るべきかを学ぶ、ジャッジのマニュアルをまとめたい。
ジャッジのすべてのあらゆる側面を扱い、100ページ以上になるだろう。
さらに、ベルギーのテレビで、来る世界選手権の解説もすることになるだろう。
T:お時間をいただき、ありがとうございました!