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フィギュアスケートを死なせたくない……(ブログ版)

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2010/04/26
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カテゴリ:プルシェンコ関連

今更ですが、バンクーバー五輪男子フィギュアの問題について、誤解されている方が多いようですので……まとめておきたいと思います。

日本では
「採点方法の問題で、4回転ジャンプは不利」「プルシェンコの負け惜しみ」
さらに、採点に疑問があると認める人でも、日本人的な気質で「結果について後から言うのは潔くない」とする論調で意見を書いている人が多いです。

しかし、この問題は「4回転を跳んだかどうか」ではありません。

確かに「プルシェンコの負け」という人が主張するとおり、フリーでは転倒などのミスはなかったものの、ジャンプの軸がずれるなど、精彩を欠いていた部分がありました。

しかし、それがプルシェンコの敗北の理由でしょうか。

他の誰にもできない4回転-3回転の超難関コンビネーションをSP・FS共に着氷させ、大きなミスもなかったプルシェンコ選手がチャンピオンに相応しくないというのなら、最高の技術である4回転を一度も跳ばなかったライサチェック選手はチャンピオンに相応しい何を見せたのでしょうか?

確かにライサチェック選手は良い演技をしたかもしれません。私は彼の演技は好きです。

しかし、ライサチェック選手も決して完璧な演技だったわけではありません。

ジャンプばかりがフィギュアではないならば、芸術だけがフィギュアでもない。

同程度の技術ならば完成度、芸術性の高さの勝負になるでしょう。

しかし、芸術という、見る人によって違ってくる、点数にしにくいものが、歴然とした技術の差をも上回る理由は?

「技術」vs「芸術」……現在の採点では技術よりも技の完成度、美しさの方が評価されるから?

私は否と思います。

 

プルシェンコ選手に対しては北米フィギュア関係者による工作が事前にありました。

この影響は金銀を入れ替えるほどに大きかったと思います。

【読売】フィギュア男子勢力図、1通のメールが影響?

【ナンバーウェブ】プルシェンコの連覇を妨害した!?
米国人ジャッジ、疑惑のEメール。 ~五輪でのロビー活動の真実~


【ナンバーウェブ】疑惑のメールが世界中に広がり、北米メディアが煽り立てた。


一部抜粋
プルシェンコは1月の欧州選手権で圧勝、今大会では大本命と見られていたが、1通の電子メールが、勢力図に影響を与えたという見方が出ている。
仏レキップ紙によると、2月上旬、影響力のある米国の国際審判員が、約60人の審判仲間に次のような手紙を送ったという。

「彼(プルシェンコ)が『自分にはトランジション(要素のつなぎ)が全くない』と言う時、それをどうやって得点に反映すればいいのか?」

要素のつなぎとは、主に芸術面を構成する「プログラム構成点」の一つ。10点満点で、一流選手は8点以上をマークする。

プルシェンコは欧州選手権後、「自分はジャンプに力を入れているから、トランジションがない」と発言した。米国の審判は、この発言を利用して、プルシェンコのトランジションの得点を下げようと狙ったとされ、ロシア勢に比べて、北米勢の弱点とされるジャンプの弱さを埋め合わせる狙いもあったという。

16日のSP。プルシェンコの「要素のつなぎ」は、6・80に抑えられた。プログラム構成点のほかの4要素は7・85~8・65点だったから、突出して低い数字だった。


そして、バンクーバー五輪開幕を1週間後に控える2月3日、国際ジャッジとスケート関係者たちに送りつけられた疑惑のEメールの内容とは

《欧州選手権後の取材報道で、ある選手から「私たちのプログラムはジャンプに集中しているので、トランジション(5コンポーネンツのうちの一部門で、ジャンプなど要素間のつなぎのこと)はあまり考慮していない」という発言が出た。選手自らがないと認めている場合、我々ジャッジはこれをどのように採点に反映させるべきなのだろう? 興味深いと思わないか。》

送り主の名前はジョゼフ・インマン。
米国人で、昨年夏にはISU(国際スケート連盟)セミナーの講師も勤めたほどのベテランISUジャッジ。

メールには選手の名前こそ書かれてはいなかったが、その発言は欧州選手権で優勝したばかりのロシア代表プルシェンコが、自分とブライアン・ジュベール(フランス)のことについて語ったセリフそのままだった。

ふたりのような4回転ジャンパーにとってはトランジションを入れる余裕があまり無いのだ、という意図での素直なコメントに過ぎなかった。自らの弱点を認めたのは、それでも勝てるという自信があったためなのだろう。

インマン自身はバンクーバー五輪の審判団に含まれておらず、送信先60人ほどの中に、いったい何人の五輪ジャッジが含まれていたのか正確なところは不明。

メールを受け取った1人、米国ナショナルジャッジの資格を持つジョージ・ルサノ氏は……
「メールの内容は、報道されている通り。だがインマンの意図は、五輪の結果に影響を与えようというものではなかったと思う。以前から彼はプルシェンコのトランジションを非難していたから、『ほら、本人も認めた。どうだ、おれが言った通りだろう』という自慢をしたかっただけでは?」

しかし、この後、インマン氏のメールの内容は世界中に。

メールが送信されてから2日後の2月5日
フランスのレキップ紙
「北米のロビー活動がスタートした」というフランスのフィギュアスケート連盟会長のコメントと共に掲載。

↓↓↓

しかし、北米ではインマン擁護。北米の「反ロシア」は、韓国の「反日」と良く似ているかもしれません。

2月15日のUSAトゥデイ
「ジャッジが、ちょっと遅いヴァレンタインデイのプレゼントとして気前よくプルシェンコに5コンポーネンツで高い点数を与えたら、彼は五輪でも優勝してしまう可能性がある。だからこそ、インマンの疑問は関係者すべてが持つべきだ」

スポーツイラストレイテッド
「インマンはフェアな人物である。彼はプルシェンコ本人の言葉を単に引用したに過ぎない」とまるで本人を個人的に代弁するかのような記事を掲載

ニューヨークタイムズ紙
「個人(インマン)の無垢なメールに、フランス、ロシアが過剰反応をしている。冷戦は終わったはずなのに」という、一連の報道をからかうような論調となっていた。

ちなみに、メールを送ったインマン氏は振付師のローリー・ニコル氏の親友であることは北米のスケート関係者なら誰でも知っていることだそうで、インマン氏及び北米のメディアに全く何の意図もなかったとは信じがたいことです。

ニコル氏はアメリカ出身の振付師で、現在カナダのトロント郊外に在住。

ミシェル・クワンの振付を担当したことでフィギュアスケート界では非常に有名になった人物。

インマン氏と協力しあって国際スケート連盟(ISU)で現在採用されている新採点方式の内容に深くかかわった経歴を持ちます。

さらに、今期、カナダ代表のパトリック・チャンのコーチを務めるほか、アメリカ代表のエヴァン・ライサチェクなど多くの北米選手のプログラムを手がけています

また本田武史氏は
「他の選手がやっていたことと比べても、プルシェンコのトランジションの点は、かなり抑えられていたという印象でした」

この日の演技と欧州選手権での演技を比べてみると、3アクセルの着氷時にエッジチェンジを入れるなど、五輪では意識的にトランジションを増やしています。

しかし結果は、欧州選手権での評価点7.55に比べて0.75も低くなっていました。

SPでただひとり4回転+3回転のトウループを成功させたのにもかかわらず、3回転ルッツ+3トウループを跳んで2位だったライサチェク選手とプルシェンコ選手の点差は、わずか0.55。(女子SPではただひとり3A-2を成功させた選手が、1位の選手に5点も下回るというさらに不可解な現象が起こりましたが)

そしてプルシェンコ選手はフリーで逆転され、僅差で破れました。


プルシェンコ選手は決してベストな演技ではありませんでしたが、4回転+3回転を成功させ、大きなミスはありませんでした。

一方のライサチェク選手も迫力ある演技でしたが、慎重になりすぎたのか、普段のスピードに欠け、技術的にも決してベストではなく、3アクセルの着氷でちょっともたつき、3フリップではエッジが正しくないという減点もされています。

SP、FSを通して4回転に一度も挑んでいません。

そして、金メダルの瞬間、ライサチェク選手の横にいた女性……彼女こそメールの送り主インマンの親友でライサチェクの振付師ローリー・ニコル氏

このオリンピックに関してはプルシェンコ選手は、「北米」対「ロシア」の抗争に負けたのだと私は思います。

それにぴたりとはまり込む形で「カナダ&韓国」対「日本」……金銀の構図は男子も女子もそっくりです。

・「技術」vs「芸術」の問題ではない (その2)へつづく






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最終更新日  2010/04/27 12:18:45 AM
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