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カテゴリ:ドラマ
明日香(志田未来)転落の経緯は、予想の範囲内でした。
”朋美(谷村)の何らかの行動を止めようととして誤って転落した。” と先週書きましたが、結局朋美の自殺を思い留まらせようとして、説得には成功したが自分が足を滑らせて転落してしまった、というのが真相でした。 明日香と朋美はずっと親友だったんですね。ところが、中学生になって、朋美が兼良を好きになったことから、二人の関係に変化が生じた。 そういうときに朋美が兼良の父の援助交際の現場を目撃し、兼良にいじめを受けるようになる。ピアノを友達としていじめに耐えていた朋美だったが、指を怪我してピアノもできなくなり生きる希望を失って自殺しようとする。そこに明日香が止めに来て、”身代わりになる”ことを引き受ける。 というのが明日香がいじめを受けるにいたる経緯だった。 明日香は朋美がいじめられるようになって、その理由を朋美から聞かされ、間に入って事態を収拾しようと申し出たが、朋美はそれを断った。 やはりお互いにライバルという意識も、プライドもあるため、そこは親友と言えども微妙な感情があるのでしょう。 しかし、それでも明日香は朋美のことを見守っていたので、自殺しようとした場面で、止めに入ることができたということだと思います。 自分のことでせいいいっぱいで他人のことなどかまってはいられない時期に、親にも見捨てられながら、いい子に成長してますね、明日香さん。 朋美は明日香のそういうことろにちょっと嫉妬したのかもしれませんね。 ただ、いじめられ役を代るという発想ではなく、兼良を説得する方向にいけばよかったのでは。 それともそれは甘い、そんなに簡単にいじめをやめさせられるものではない。だからいじめの対象を替えさせる、という発想なのでしょうか。 そこで 「世界を変えることはできますか?」 というテーマが出てくるわけです。 明日香の問いに、1年後の中学生たちがいろいろに議論し、意見していましたが 私が思うに 「世界」とは、「自分の生活環境」のことであり、自分とかかわりのある全てのものを含んだ範囲を明日香は「世界」と言っているのかもしれません。そう考えれば、 ”自分自身の心が変われば世界は変わる” ”時間の流れが心や環境を変え、それによって世界は変わる、変えられる” などということを明日香は言いたいのだろうと思います。 そこで、結末の壁書きに結びつきます。 「生き続けなければだめ。 自分はひとりじゃない。 昨日の自分、明日の自分、将来の自分がいる。 ここで止まったら、過去や未来の自分が悲しむ。 自分は今日だけの自分じゃない。 だから生きて、たくさんの思い出をつくろう。 長い時の流れの中を歩き続けよう。」 そうすれば、世界は変わる と、明日香は自分に対する決意を語ったものだったと思う。 普通は、親・家族・恋人などが必要としている。悲しむ。だから死んではだめだ。と説得する。 しかし、ここでは、過去、未来の自分が、現在の自分をささえ励ましていることを強調し、決して現在の自分は一人ではない、過去の自分からバトンを受け継いで、未来の自分に渡す義務がある。 それが生まれてきたものの使命であり、修行であり、それは結局だれをも頼れない、自分自身と向き合うことでしか解決できないものである。 (どうも仏教的境地、悟りを明日香は得たのでは?) そうすることによって、世界は変えられるのだ。 ということを主張しているのだ。 なるほど、これはちょっと新鮮なメッセージを発していた。 志田ちゃんの生き生きした目と、口調でそれを語ってくれたところで重かったこのドラマも救われた感じとなり、そういう意味では見る価値のある結末でした。 ということで、いろいろフに落ちない(雨木(風吹)の息子の立てこもり事件は何を意味していたのでしょうか)ところもありましたが、それに触れても仕方ないので、それは置いといて、 「世界を変えることはできますか?」 という第一話で明日香が問いかけたテーマに、最終話で明日香自身が決意と意気込みを語り、珠子(菅野)と朋美が、それを受け取ったところで完。というまとめとしてはよかったのではないかと思います。 (でも評価4はちょっと甘かったかな) 「わたしたちの教科書」 フジ系 木曜日22:00~ 主演:菅野美穂 出演:伊藤淳史 谷原章介 風吹ジュン 真木よう子 酒井若菜 志田未来 谷村美月 他 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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