どっくまいまり～

韓国人S･･･

オーストラリア滞在中に出会った奇人変人？をシリーズ化して
書いていますが、なぜかいままでの２作品は「ハメをはずしすぎて
いかれ気味の人」のことになってしまい、恐縮です。
今回はもう少しまともな線で･･･と思ったのですが
どうしても韓国人Ｓのことは書きたかったので、今回もあちら方面の
話題です。ご了承を。

Ｙ子（FILE2参照）から引き継いだアパートでは、私が生涯初めて経験する
一人暮らしだった。
一人暮らしならルームメイトとのトラブルや煩わしさもなく、
快適に毎日を過ごしていた。
左隣の部屋には親友のＨ美も越してきて、ますます充実した日々だった。

アパートは４階建て。
ワンフロアーには４つの部屋があり、最上階はオーナーと
その息子が占領している。
私の部屋は２階にあり、ワンルームﾌﾟﾗｽ小さなテラスルームがある
なかなかおしゃれな造りだった。
私はテラスルームにベットを置いて、メインの方を広く使っていた。
まあ、そんなことはどうでもいいのだが、今回話題にしたいのは
あるとき右隣の部屋に越してきた韓国人のＳ。
ＳはＭ美(FILE1参照）の友達で、もういかにも韓国人！という顔立ち。
しかし、同じアジア系でもあるし以前から顔見知りだったので私たちは
すぐに仲良くなった。
彼女の英語の発音がおもしろくて、よくＨ美と笑ったんだけど、
テレフォンをテレポン。フレンドをプレンドと言う。
「イエスタデイ　マイ　プレンド　テレポン　ミー　･･･」

ぽっちゃり型の彼女は人の体重がきになるらしく、
会うたびに「ユー　ルース　ウェイト」と言う。
ほめ言葉もたびたび言われると、鼻についた。

さて、ある日の晩。
酒癖の悪いＳはアパートに男を連れ込んだ。
日ごろＳは、「韓国人は結婚するまではバージンでいないといけない」
と豪語していたのに、お笑いである。
相手の男も韓国人らしく、大きな韓国語の会話が私の部屋にまで聞こえてくる。
このアパートは防音設備はないに等しく、簡素な造りだったが
住人のほとんどは部屋を留守にしていることが多く、
不思議と物音はあまり聞こえてこなかった。
しかし、Ｓが越してきて以来、ドアは激しく閉めるし
このように大きな声で話すし、おまけに廊下に黒いパンツは
落としていくし。

やがて時間が経過し、私も眠りについたころ
なにか異常な物音･･･いや、声が聞こえてきた。
そう、Ｓが連れ込んだ男とヤリ始めたのだ。
すさまじい声。
ベットのきしむ音。
ギシギシ･･･ハーハー。
ギシギシ･･･ア～ン。

「こんなの聞こえるの私のところだけだろうか？？」
「左隣のＨ美も聞いてるかなぁ」
「上や下の部屋の人は・・・？」
「きょえ～！私だと思われたらどうしよう！」

翌朝、早速Ｈ美に報告。
私：「ゆうべさぁ･･･」
Ｈ美：「こっちにも聞こえた！あれＳだよねぇ！」
私：「ロジャーにも聞いてみよう」
ロジャーとはもう一つむこうの部屋の住人。
私:「ロジャー、昨夜変な音と声聞こえなかった?」
ロジャー：「聞こえた！あれＳだろ？」
Ｈ美：「そうだよ。私たちじゃないからね！」
こうなったら、アパート中の人に弁明しておかないと。

それよりも、本人に教えてやらないと毎回コレでは
私たちが寝不足になってしまう。
私：「Ｓ、昨夜男呼んだでしょ?」
Ｓ：「えっ？」
私：「すっごいあの声聞こえてきたよ」
Ｓ：「うそ～！！」
私：「自分で気がつかないの？」
Ｓ：「ごめん、これから気をつける」
私：「他の部屋の人にあれが私やＨ美だと思われたらどうすんのよ」
Ｓ：「本当にごめん！それよりあなた･･･」
私：「何さ！？」





Ｓ：「ユー　ルース　ウェイト！」

もうええっちゅうねん！