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ポンコツ山のタヌキの便り

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2007年08月31日
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カテゴリ:宮部みゆき作品
イブさん、こんばんは、やまももです。

 宮部みゆきの新作『楽園』について読後のご感想を拙ブログの掲示板に書き込んでくださり、本当にありがとうございました。それで拙ホームページの「我らが隣人の宮部さん」のページに今回のイブさんの『楽園』についのコメントを転載させてもらいました。なお転載に当たって、一部文章形式上の修正を加えておりますが、もし問題がございましたらいつでもお申し出ください。すぐに対応したいと思っております。

 イブさんは、この作品の良かった点として、(1)前畑滋子が9年前の事件に「負けていた」ことを前提として書かれていること、(2)その事件の主犯が死刑判決を受けて、「あっさりと人間として崩壊していたこと」、(3)「最初はいかにも頼りなく自信を無くしていた萩谷敏子が自分のために一生懸命動いている人々に会い、最期には勇気を振り絞って犯人の母親と対峙するまでになり、淋しさを受け止めながらも今は亡き息子と共に生きてゆこうという強さを見せてくれたこと」を挙げておられますね。私も同感いたしますし、特に萩谷敏子という人物には大いに共感させられました。また、このような昔風の中年女性を実在感ある存在として生き生きと描き出す作者の筆力には大いに敬服させられました。

 しかしイブさんは、この新作を読了されて、「期待しすぎて見て肩透かしを食らった映画」を見た感想に近いものを持たれたようですし、また「滋子の『ニュータイプ』的な想像でどんどん当たってしまう真実。9年前の事件から立ち直ろうという姿勢も私には何か開き直っている態度に見えました」と書いておられますね。

 確かに2001年前に発表されたミステリー『模倣犯』の続編としてこの『楽園』を読むとなにか肩透かしを食らったような気持ちになることは間違いないでしょうね。また、小説では家族内のとても悲惨な殺人事件が取り扱われていますが、1998年に発表された『理由』のような家族をめぐるシリアスドラマとしての深さや重さは感じられません。

 しかし、これを宮部みゆきが愛読したスティーヴン・キング作品からインスパイアされて書いた『龍は眠る』『鳩笛草』『蒲生邸事件』『クロスファイア』のような超能力ものの一作として読むと、これはこれで私にはとても面白く読むことが出来ました。そうそう、宮部みゆきの時代小説にも、見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる霊験お初のような人物が登場し活躍しますね。

 なお、等少年の超能力はどのようなものなのでしょうかね。この小説には「エスパー」「サイコメトラー」なんて言葉も出てきますが、また「千里眼」という言葉も出てきます。等少年の曾祖母がその「千里眼」の能力を発揮して「拝み屋さん」をしており、依頼者の失せ物捜しや縁談、商売等の相談に乗っていたということですが、作者は等少年をもこの「千里眼」(遠く離れた土地の出来事や未来のこと、また人の心の中を知りうる能力)の持ち主に設定してこの作品を書き上げたように思います。なお、そのことについてはまた次回に詳しく書きたいと思います。





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最終更新日  2007年09月01日 21時45分38秒
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