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2008.04.02
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カテゴリ:「道徳」について
パブリックコメントの後、一部訂正された、「新しい学習指導要領」では、道徳教育に関する部分に「国と郷土を愛し」という言葉が追加されました。
中学校学習指導要領 第1章 総則より引用
-------------------------------
第1章 総則
第1 教育課程編成の一般方針

 各学校においては,教育基本法及び学校教育法その他の法令並びにこの章以下に示すところに従い,生徒の人間として調和のとれた育成を目指し,地域や学校の実態及び生徒の心身の発達の段階や特性等を十分考慮して,適切な教育課程を編成するものとし,これらに掲げる目標を達成するよう教育を行うものとする。
 学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,生徒に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で,基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくむとともに,主体的に学習に取り組む態度を養い,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。その際,生徒の発達の段階を考慮して,生徒の言語活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,生徒の学習習慣が確立するよう配慮しなければならない。

 学校における道徳教育は,道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳の時間はもとより,各教科,総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの特質に応じて,生徒の発達の段階を考慮して,適切な指導を行わなければならない。

 道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき,人間尊重の精神と生命に対する畏(い)敬の念を家庭,学校,その他社会における具体的な生活の中に生かし,豊かな心をもち,伝統と文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し,個性豊かな文化の創造を図るとともに,公共の精神を尊び,民主的な社会及び国家の発展に努め,他国を尊重し,国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献し未来を拓(ひら)く主体性のある日本人を育成するため,その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。
 道徳教育を進めるに当たっては,教師と生徒及び生徒相互の人間関係を深めるとともに,生徒が道徳的価値に基づいた人間としての生き方についての自覚を深め,家庭や地域社会との連携を図りながら,職場体験活動やボランティア活動,自然体験活動などの豊かな体験を通して生徒の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない。その際,特に生徒が自他の生命を尊重し,規律ある生活ができ,自分の将来を考え,法やきまりの意義の理解を深め,主体的に社会の形成に参画し,国際社会に生きる日本人としての自覚を身に付けるようにすることなどに配慮しなければならない。

※↓文部科学省ホームページ内 「新しい学習指導要領」 
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/index.htm
には、このページから入ることができます。
赤い文字の部分がパブリックコメントの後に追加された部分です。
--------------------------

 まず、素朴な感想。
 追加部分を含め、追加以前の本文もつぎはぎだらけで読みにくい文章だなぁ、ということ。読みにくさの度合いは、例えていうと、もとが難しい現代哲学の外国語の文献を無理やり翻訳している文章に近いかもしれません。「道徳」に関する部分に特に現れていると思いますが、主旨はわからなくもないんですけど、「総論」「一般方針」にしては、かなり細かく書き込んであって、様々な意見があるところを、空中分解を避けようとをなんとか一つの文章の形にしました・・という印象があります。
 そして、これだけ細かく書き込んであるにもかかわらず、「伝統と文化」とか「我が国と郷土を愛し」という言葉の意味するものについては、やはり読み手の立場によって文意はかなり幅がでてきてしまいます。キーワードになっている言葉の内容がこなれてない、というか、国民全体として共有できていない、ということでしょうか。
 これは、学習指導要領だけの問題ではないと思うんですけどね。
 
ぶろぐ村で出会うことができたkrazohさんの日記にも、この「新しい学習指導要領(中学校)」の総則から「道徳」に関する部分についての記事がエントリされています。

http://f-sekiya2005.cocolog-nifty.com/novel_miyagitani/2008/03/post_cc3c.html

kurazohさんは、この記事のまとめを以下のように結んでいます。
(以下、緑色の文字で引用)
--------------------
(前略)
しかし、問題は、批判するしか能のない人間ではなく、本当に日本の舵取りを任せられる人材を育成できるかどうかが教育に問われているわけです。何も政府の言いなりになる人間が期待される「国を愛する」人間ではなく、国を支えていけるような人材というものを育てていきたいものです。国を支えるのはエリートだけではないことは言うまでもありません。
--------------------

 太字はよたよたあひるによる強調です。
 私も同感だからです。
 本気で「国を愛する」、そして「発展を願う」なら、イエスマンばっかりじゃ困るんですよね。事業体のTOPが目先の利益に翻弄されて誤った方向に行こうとしているなら、断固としてNOを言える人間が育ってないとまずいわけです。あえて、ここで「国」じゃなくて「事業体」という言葉を使ってみたのは、幾多の偽装事件の主役になったいくつかの大企業や老舗のような私企業でも、運営の方向性を修正できる人材が不足していたということの連想からなんですが、同様の危機は国や自治体にも常にあるだろうと考えるからです。
 特に、様々な「改革」が必要とされている時代なのですから、しっかりと状況を把握し分析して方針を立てる力、単なるノリやイメージじゃなくて、「国民益」としての「国益」を考えることができる力が、国民一人一人にも求められるのじゃないでしょうか。「国を愛するがゆえに時の政府を批判する」ことは昔からありますからね。
 「愛国心=偏狭な国粋主義」じゃないですから、「愛国心」も「伝統」ももっと丁寧に扱いたい言葉なんですけど・・・

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↓『文明としての教育』山崎正和 新潮新書(税込み714円)

中央教育審議会会長の山崎正和先生による教育論。
 私は、山崎先生が、それこそ「伝統的」なリベラリスト(自由主義者という意味ですよ。サヨクではありません)の立場で、国家による「教育」を真摯に問うている本だと思いました。
 
【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 荒廃のなかの教室―私に「教育の原風景」を与えた敗戦後の満州。/第1章 学校教育はなぜ必要なのか―現実は「経験」によっては学べない。/第2章 文明とともに―文明と教育は武力にまさる。/第3章 古代ギリシャから中世へ―教育に見るヨーロッパ文明 多様の統一。/第4章 ルネサンスからの歩み―国民国家と義務教育へ。/第5章 鎌倉、室町、そして江戸―日本の文明は、アジアでなく、じつはヨーロッパと共通している。/第6章 近代国家の成立に伴って―世界文明の統一の趨勢のもとで。/第7章 統治とサービス―現代の教育機関は社会から過剰にサービスを求められてはいないか。/第8章 国語、道徳、歴史―内面的な倫理意識に踏み込む「道徳教育」は教室になじまない。/終章 明日に向けて―教育の限界を認め、「驕りなき教育」をめざさなければならない。



 





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Last updated  2008.04.03 00:53:28
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