カテゴリ:医療・福祉・仕事
ちょっとお仕事の話。
国民年金についてです。 生活保護の方だと、国民年金は法定免除という免除があるので、一度手続きをすれば、国民年金保険の保険料は、生保受給中はずっと免除になります。それから、障害年金を受給している方の場合も他に収入がない場合は、申請をして認められれば免除になります。作業所の工賃は微々たるものですから、不動産収入などがあるような例外的なケースを除いて、ほとんどの方が免除を認められます。家族の仕送りや貯金の取り崩しで生活していて、障害年金の受給ができないでいる人・・・大抵は、保険料の未納の状態が長くて受給資格がないケース・・も、当然、本人の収入がなければ、申請で免除になります。 だから、うちの寮にいる間に保険料の請求書がこない方は多いです。 障害年金を受給している方の場合は、年に1回は「現況届け」というものをださなくてはならないので、そのお手伝いをします。時には紛失した年金証書の再発行の手続きを手伝うこともあります。 さて、障害年金を受給していない人の場合・・・ しばしば年金手帳も紛失してお持ちでない方がいらっしゃいます。 そうすると、障害年金の受給資格があるかどうかを調べるためにも、年金保険料の免除申請をするためにも、基礎年金番号を調べなくちゃなりません。 つい先日のことです。 一人の利用者の方がアパート生活を始めるので、転出入のお手伝いをしました。 生活保護受給中の方なので、年金の手続きも簡単・・・のはずでしたが、 年金手帳を紛失したということだったので、基礎年金番号を確認しておこうと、転出の手続きの後で、国民年金課に立ち寄り、転出証明書を見せて基礎年金番号を聞いておこうとしました・・・生活保護受給中なので、たぶん法定免除になっていると思うけれど、年金手帳も紛失しているので、調べておきたいのだと・・・・・ そうしたら、担当の方が調べてくださって、返ってきたお返事は・・ 「法定免除の手続きはできていませんね・・」 えっ!! 「この市に転入したときに国民年金のデータが入っていないようなのです。原因はわかりません。でも、大丈夫ですよ。これからさかのぼって手続きできますから。ただ、この市を転出してしまった後なので、手続きは新しい住所地の国民年金課を通して、そこを管轄している社会保険事務所でないとできないんです。手順はわかりやすく書いておきますから、今のうちに生活保護の担当の所へ行って保護受給証明書をもらってきてください。あ、こちらの市以外でも生活保護だったことがありますか?そうしたら、その前の市でも生活保護を受けていた証明書を出してもらう必要があります・・・・」 ということで、さっそく生活保護の担当の所へ行って、受給証明書を作ってもらっていたのですが・・・・・ 「大変です!」 と、生活保護担当課のフロアに、さきほどの国民年金課の職員さんがやってきました。 「法定免除以前の問題がわかりました!基礎年金番号がないんです。」 「ええっ!!」 そう、例の「消えた年金」問題のお一人だったというわけです。 平成9年に、それ以前の国民年金や厚生年金の番号が、退職や転職、結婚などで、異なる年金制度に変わっても、共通して使う、基礎年金番号というものに変わったのですが、その変わり目のときに、戸籍や住所や職業が変わり、手続きができなかった・・・なにしろ、「申請主義」なので・・・わけがわからないうちに、手続きをし損なったということになるでしょうか・・・ 前の前の住所の番地まで正確に覚えているか、といわれても、すでに10年以上前のことですから、なかなか番地までは思い出せません。氏名と生年月日と正確な住所がわからないと、肝心の基礎年金番号をとるために必要な、元の国民年金の「手番」を調べられないのです。 戸籍謄本と附表というのを取り寄せると、住民登録していた住所がわかりますが、・・・結婚、離婚、死別、など、戸籍自体がかわっていて、本籍地が数回変わっておられたので、ご本人、ご自分の本籍地もわからなくなっていました。幸い、生活保護担当のところにいろいろと記録が残っていたので、それを手がかりになんとか手続きに必要な情報を集めることができました。 国民年金課の職員も生活保護担当の職員も一生懸命調べてくださって、本当にありがたかった。私自身もいろいろ勉強になりました。 しっかし、この年金制度、とっても複雑で、「申請主義」といっても、何をどう申請したらいいのかもわかりにくいです。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.24 23:33:05
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