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テーマ:政治について(20281)
カテゴリ:本帰国で再発見!
本帰国後、初の「市電」利用者になりました。電気代の高騰もあって市電が抱える赤字問題をネットの記事で読みましたが、ラッシュ時の(すし詰め)混雑は思っていた以上です。車内のスペースが狭いのと冬で厚着のため降りる人達が前のドアまで移動するのが大変な時もあります。ただシンガポールのバスの運転手さんと違って対応はとても丁寧で「降りる人はいませんか?」とか「携帯いじってないで(これには👏)通路を開けてください!」とかの声掛けにホッとします。 ただ昨日のラッシュ時の一コマに「これでいいのかなぁ?」と思ってしまいました。私の横に1歳くらいの女の子を抱いたお母さんが立っていて、腕の中でかなり動くのでお母さんはバッグを抱え吊革につかまるので精一杯という感じでした。おまけに女の子が大きな声を出すので「ここでは静かにね」と注意もしなければなりません。前の席には若い男性も何人か座っていましたが席を譲る気配はありませんでした。やっと後ろの席が空き教えてあげようと思ったら、さっと学生風の男性が座りすぐ携帯に夢中になっていました。 1990年代に始まった「少子化対策」は昨年岸田首相が発表した「異次元の少子化対策」で児童手当の拡充等が提案されていて、子育てにとってお金は勿論必要不可欠ですが何か本来日本人が持っているはずの「思いやり」とか「察する」というのはどこへ行ってしまったのだろうと・・。 シンガポールは中華系の人口が約8割のため「子供は国の宝」を日常生活の中で常に実感できる国で、公共交通機関の中で赤ちゃん連れには即刻席を譲ったり、大きな泣き声を上げても顔を顰める人は稀です(赤ちゃんは泣くものと躾を受けているからです)ベビーカーを利用している人達への配慮やお年寄りに席を譲る事も時にはそこまでやらなくても思うほど徹底的に行われています。 思い返せばシンガポールに行く前から「親切心を見せるのはちょっと気恥しい」とか「あまり人と関わりたくない」という雰囲気はあったと思うのですが、シンガポールでの子育てへの1人1人の心遣いを見た後では昨日のような状況はちょっと寂しいと思わざるを得ません。 流石に自分で「席を譲ってあげたら?(これこそ親切の押し売り)」とは言えないですが、運転手さんが「一歩中に詰めてください」とか「揺れますのでご注意ください」等の言葉掛けのもう一つに「小さなお子さん連れの方に席を譲ってください」とやんわりと言ってもらえたら車内の雰囲気もお母さん達の気持ちも良くなり、それがお金をかけない「子育て支援」の僅かな手助けに繋がるのではと思った昨日の出来事でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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