WBC、プールB2日目1
『欧州野球、歴史的白星』 本日のWBCプールBは中国対チェコが行われてそれぞれ8-5とで予選を勝ち抜いてきたチェコが勝利を収めました。 昼に行われたチェコは初回にいきなり先頭メンシク兄弟の兄、元CHCのソガードらが2連打で攻め立て、犠飛をライトが落球して先制に成功すると、一死から再び四球で満塁となってムジクが犠飛で2点目をあげます。3回には先頭メンシク兄弟の弟が2-0から高めの直球を振り抜いてレフトスタンドに届くソロ本塁打で3点目を記録します。先発はMLBを目指すパディサック、150キロを計測するなど49球で4回無安打4奪三振2四球無失点の好投、5回には中国打線に3四球で満塁のピンチを背負うも遊撃ゴロをメンシク兄の好守で二塁憤死によって1点に留めます。しかしながら7回にMLBを目指すコバラの制球が荒れて置きに行ったところを狙われて一挙に4点を奪われて逆転を許して迎えた9回、マイナー経験のあるセルヴェンカが四球を選ぶと、メンシク弟が二塁打で一死二三塁、そして代わった韓国プロ野球でプレーする朱権からムジクが初球の甘く入った変化球を振り抜き、値千金となる逆転3ラン本塁打を放ちます。更に二死からジマが二塁打を放つと、続くスモーラがライト前タイムリーで貴重な追加点をあげて8点を記録しました。最後はマイナー経験あり、且つチェコの国内リーグで「エキストラリーガ」で二刀流として打者としても本塁打を打って活躍しているマレク・ミナレクが2.2回を投げて奮投して試合を締めました。 予選の試合ハイライトを見てもやはりチェコの打線はパワフルな印象で、選手自体も非常に逞しい体格をしており、予選でも見せていた一発長打がこの試合でも2本飛び出し、劇的となる逆転勝利を収めました。しかも韓国プロ野球で一線としてプレーしている朱権からの得点、アマチュア選手らがプロの一線級選手から複数得点をあげての勝利というのは凄いことではないでしょうか球速も150キロを計測する投手がおり、そしてパワーもあるなどチェコが今後本格的に強化に向けて取り組んでいけば間違いなく強豪国になるのではないでしょうか。ちなみにこの試合はチェコの時間帯では朝4時でしたが、公式サイトを見るとどうやら国営放送で放送されており、既にチェコの勝利を報じています。報道によれば地元メディアも狂喜乱舞しているとの事で、野球がチェコ国内でも盛り上がっていくことを期待したいところです。チェコはサッカーやアイスホッケーが盛んとのことですが、ソフトボールも人気ということで野球のルールもある程度知っている人も多いはず、これを機会に野球に関心を持ってくれる方が少しでも増えてくれることを祈っています。ほぼ欧州本土出身で構成されたメンバーなだけに、このチェコの1勝こそが本当の意味での欧州野球記念すべき初白星となったのではないでしょうか。野球太郎No.045 2022ドラフト総決算&2023大展望号 (バンブームック)