カテゴリ:投資戦略の比較検討
ちまちまと読み進めていた『株式投資の未来』ジェレミー・シーゲル著という本を読了しました。
非常に影響力のある本であり、著者の教えに従っている投資家の方も多数おられるようで、時に面白く、時に考えながら1章1章読んでいました。 本の内容を簡潔に紹介すると以下のようになります。 ・過去数十年間の株式市場の歴史を振り返り、高いリターンを達成した銘柄の特徴を探る。 ・今後の世界経済の見通しを「先進国の高齢化」と「新興国の成長」という視点で分析する。 ・上記をを踏まえつつ、インデックスファンドの買い持ち以上に高いリターンを得られる可能性がある投資戦略を紹介する。 僕が特に興味深いなあと思ったのが3番目の内容についてです。 著者はもともと「市場平均に連動するインデックスファンドを買い持ちすることがベスト」という主張をなされていた人だったそうです。 しかし、過去の株式市場を調査するにつれ、過去に高いリターンを成し遂げた一定の基準に基づき銘柄を選定する投資方針、名づけて「D・I・V戦略」というを提唱するようになられました。 「D」「I」「V」というのは、それぞれ「配当(Dividend)」「国際(International)」「バリュエーション(Valuation)」の頭文字をとったものであり、配当利回りが高く、世界的に事業を展開しており、良好なバリュエーションを持つ企業に投資をすべきという主張になります。シーゲル博士がバリュエーションの中でも重視すべき要素として、「PERが低いこと」及び「生活必需品・ヘルスケア・エネルギー」という過去に高い収益をもたらした3セクターを選択することを推奨されています。 日本の株式市場には「生活必需品」だとか「ヘルスケア」とかいう業種は無いのでちょっと戸惑ったのですが、この分類はS&Pとモルガンスタンレーが共同で開発した「世界産業分類基準」によるに基づくものだそうで、この基準に目を通してみました。 これによると、「生活必需品セクター」には、「食品の小売業」、「食品・飲料・タバコ製造業」、「石鹸・家庭用紙製品・化粧品などの製造業」が、「ヘルスケアセクター」は、医薬品製造、医療機器製造、医療サービスなどを提供する企業が含まれているみたいです。 ■ ■ シーゲル博士は特定のセクターに限定したETFなどを購入することを勧めているのですが、彼の考え方を個別銘柄の選択に応用するとすれば、「配当利回りが高く」、「世界的に事業を展開している」「PERが低めの生活必需品企業等」に投資をすることが良いとなりそうです。 次回以降、この3つの条件を満たす企業を自分なりに探してみたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.12.16 13:13:27
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