カテゴリ:投資戦略の比較検討
突然ですが、「ヘッジファンド」と聞いて、皆様はどのようなイメージを抱きますか?
・ハイリスク・ハイリターンの投資をしているに違いない。 ・相場が下落しても収益を得る戦略(絶対収益)を採用しているようだ。 ・悪のヘッジファンドによって円高が進行し、日本の誇る製造業が壊滅する(!)。 ・・・等々、人によって様々でしょうが、具体的にどういった取引を行っているかについては、「正直分からん」という人が多いと思います。(僕は正直分かりません) 事実、ヘッジファンドは多種多様な投資スタイルを採用していることから、単独のグループとして取り扱うことは難しいようです。 しかし、人間は分類の好きな生き物です。ヘッジファンドの包括的なデータベースを作成しているクレディ・スイスでは、ヘッジファンドの投資スタイルを下記の11種類に分類しているとのことですので、興味本位にちょっと見てみたいと思います。 ■ ■ 1.転換社債裁定取引型 転換社債のヘッジ投資(転換社債買い/株式売り等)を行う 2.ショートバイアス・デディケーション型 単純なショートポジションを取らず、正味ショートポジションを取る 3.新興市場型 新興市場の非効率性を追及することを目標とする。 4.株式市場中立型 ロング─ショートポジションとヘッジを併用することで、市場の非効率性を狙いながら市場中立ポジションをとる 5.イベント・ドリブン型 企業の合併・買収・再構築・倒産・再生などから利益を獲得する。 6.債券裁定取引型 金利関連証券の価格アノマリーから利益を生み出す。 7.グローバル・マクロ型 世界中のデリバティブ市場・資本市場でロング─ショートポジションを取る。 8.ロングショート株式ヘッジ型 ポジションを市場の状況に応じ、株式を中心にロングまたはショートポジションを取る。 9.先物管理型 金融、為替、商品先物を使用するテクニカルな取引ルールや一定の取引基準を使用することもある。 10.複数戦略型 そのときの状況に応じて戦略を選択する。 11.ファンド・オブ・ファンド型 資金を別のヘッジファンドへ投資する。 出所:『インベストメント第8版 下巻』PP539-540より ■ ■ 上記を見つつ、著名な投資家のスタイルを考えてみますと、 ・世界中を旅しながら、有望な新興国に投資をしたジム・ロジャーズ氏⇒「3.新興市場型」 ・日本国債の新発債と既発債間で裁定取引を行った明神 茂氏⇒「6.債券裁定取引型」 ・不動産バブルの崩壊に賭けて大儲けし、銀行株を買ってぶっこいたジョン・ポールソン氏⇒「8.ロングショート株式ヘッジ型」 といった具合でしょうか? 個人的な相場観としては、現在の株式市場は歴史的に見て割高な水準では無く、市場中立的な投資にメリットは無いと考えています。 しかし、株式市場では定期的にバブルが起こりますので、市場全体のPERが25倍越え・・・のような超強気相場が訪れた時には、ヘッジファンドのやっていることを勉強し、真似をしてみるというのもアリでしょう。 ■ ■ といっても、僕にマネ出来そうなのは・・・・・ うーん・・・・ 日経平均のETFを売って、値持ちの良い大型株を買う「4.株式市場中立型」戦略とか・・・ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.06.23 17:19:24
コメント(0) | コメントを書く
[投資戦略の比較検討] カテゴリの最新記事
|
|