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新宿の路地裏で、午前0時から朝7時頃まで営業しているめしや「深夜食堂」
店をひとりで切り盛りするマスター(小林薫)と客の交流を描くドラマ。 ★2009年11月に放送されたものです。この秋(2014年10月)より、第三部がスタートしました。こちらでは第2部より全話のあらすじをアップしていますが、記事を作っていなかった第一部の中で、特に印象に残っている「バターライス」のお話を紹介します。放送中の第三部の第1話にもバターライスは出てきます。あわせてご覧ください。 ☆第三部の第1話は→ 第1話(21話)「メンチカツ」 ☆2011年に放送された第二部はこちら→ 「深夜食堂2 全話あらすじ」 深夜食堂 第5話 バターライス![]() めしやでは、今夜もお茶漬けシスターズがお茶漬けを食べながら賑やかに話していた。友だちが初恋の人に20年ぶりに取引先で偶然再会、結婚するという話に、運命とか赤い糸とかあるのねなどと盛り上がる。 フリーカメラマンの小道が料理評論家の戸山正夫を連れてきた。パリに留学していた頃、金がなくてこういうビストロに入り浸ったなあと戸山は言った。テレビで見たことあるとお茶漬けシスターズ。三ツ星だの五ツ星だのとは縁がない店、なのに小道はマスターが大嫌いな料理評論家なんてやつを連れてきてしまった。小道はビールと厚揚げを注文する。 久しぶりに日本で飲むビールは美味い。ワインに飽きていたからちょうどよかったと戸山。取材したレストランを酷評してパリなら閉店だと言ったり、小道に今度、美味しいキャビアをご馳走すると言ったり、聞いていて、せっかくのお茶漬けが台無しだとお茶漬けシスターズは感じる。マスターが厚揚げを出す。 戸山の話に他の客たちがムッとして店に嫌なムードが漂い始めたとき、今や絶滅寸前の流しの歌手のゴローさんが店に入ってきた。マスターがバターライスと小豚汁を出す。いつもありがとうとゴローはバターの上にご飯を乗せる。ここで30秒ほど蒸らしてバターを融けさせるのがゴローさん流。それから醤油をちょっとだけかけて軽くかき混ぜて食べる。 ゴローが美味しそうに食べるのを見て他の客もバターライスを次々注文。マスターはゴローから金はもらわない。そのかわり1曲だけ歌ってもらうことにしていた。曲はいつもの「函館の女」歌い終わるとゴローは帰って行った。黙ってゴローの歌を聞いていた戸山がマスターにバターライスをくれと言う。 翌日、フランス料理店で取材をする戸山。出されたのは、和牛のポワレ赤ワインソース・クネル添え。一口食べた戸山は、素材は悪くないとだけ言って席を立った。 小道はめしやに来てマスターに昨日はムッとしたでしょと言った。まあなと言うマスターに小道は戸山に本当に美味いものを教えてあげたかったんだと言った。そこに戸山が入って来た。バターライスを注文する戸山。マスターは、バターライスなんてバター乗っけるだけなんだから、家でも作れるでしょうと言うと、戸山は女房が帰国子女で家じゃパンしか出してもらえないんだよと言った。 美味しそうにバターライスを食べ終えた戸山は、今夜、流しのおじさん来るかなと言った。来るのは週に一度、木曜日だけだとマスター。支払いに一万円札を出した戸山に、あいにく細かいのが切れていてと言うと、また来るから、おつりはそのときでいいよと言って帰って行った。 それから戸山は木曜になるとめしやに来るようになった。だがゴローはパッタリ来なくなり、やって来たのは戸山がめしやに通い始めて3ヶ月後だった。久しぶりに来たゴローはギターを持っておらず、長い間、世話になったが流しを引退すると言った。 工場で働いていたゴローは、作業中の事故で指を負傷、ギターが弾けなくなっていた。今日は世話になった人に挨拶まわりだと言って去ろうとすると、戸山が声をかけた。「ゴローさん、僕のこと覚えてませんか、律子の弟の正夫です。ほら、ギターを教えてもらった」 昔、戸山の姉の律子とゴローは交際していた。暮らしは貧しかったが、ゴローは正夫にギターを教えてくれ、3人でよくバターライスを食べた。醤油をちょっとだけ...それは姉が教えてくれた美味しい食べ方だった。 家族はいないと言うゴローに戸山は、姉さんもひとりですと言った。律子は親が決めたいいなずけのところに行こうとしたが、思い直して戻って来たんですと戸山。でもそのときには、ゴローはもう函館にいなかった。いろいろあったけど、姉は独り身のまま、今はカラオケスナックをやっている。「きっとまだ、あなたのことを待っているんだと思います」 話を聞いたゴローは、でももう遅すぎますと言った。戸山は、バターライスの味は変わらないじゃないですかと言った。マスターがふたりにバターライスを出す。そして、函館の女って本当にいたんだねとゴローに言った。 少し待ったら醤油をちょっとだけ、ゴローが戸山のご飯にも醤油をかける。戸山が泣き出した。ふたり並んで泣き笑いしながら、同じようにバターライスを食べた。 戸山の話によると、あれからゴローさんは函館に帰って、姉さんの店を手伝っているらしい。ゴローがいなくなって、バターライスの注文はすっかり減ってしまったが、戸山だけは相変わらずだった。今日はマネージャーを連れてきて、バターライスをご馳走する。何ですかコレと嫌がっていたマネージャーだが、食べてみたら美味しさに驚く。 雑誌のコラムか何かにと言うマネージャーに、書かないよ、この店は教えたくないんだと戸山。どうしてですかと聞くと、客が増えたら僕が入れなくなっちゃうだろう。それに、この料理に星はつけられないよと言った。バターライスをおかわりする戸山。しかし、こんな料理評論家って、ありかね。 【感想】 深夜食堂の中でも特に好きなお話のひとつです。心があたたまる、いい話でした。今すぐバターライスが食べたくなるw そう、私も子供の頃からバターライスは大好きです。バター食べ過ぎてお腹をひどく壊して病院に行ったこともあるくらいw 美味しいですよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.11.03 20:25:16
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