小野田坂道は千葉県の総北高校の1年生。毎週ママチャリで秋葉原に通うアニメが大好きな気弱な少年が仲間と出会い自転車競技部に入部。試練を乗り越え才能を開花させていく......原作、渡辺航の自転車ロードレース漫画の第2期。
☆前のお話は→
第1話~第13話 あらすじまとめ
★1期 (1~38話)はこちら→ 「
弱虫ペダル 全話あらすじまとめ」
弱虫ペダル GRANDE ROAD ~グランロード~
第14話 「最後の作戦」
田所が山の入り口で最高のポジションまで総北を運んだ。箱学は東堂、真波、福富が飛び出した。だが総北は誰も出ない。巻島が金城に声をかける。金城が動き出した。今が勝負のとき、左足が動かないなどと言っている場合ではないと金城は思った。
田所が命がけで引いてくれた。6人全員の力でここまで来た。ここで積み上げてきたチャンスを捨てるわけにはいかない。金城と巻島が前に出るが金城の足には激痛が走った。これが運命なら抗え、絶対にあきらめない。しかし金城の左足は動かなかった。巻島が前に出る。
なぜ今なんだ。最も大事な最終局面を目の前にして...頭を抱える金城。レースは終わった、俺がすべてを台無しにした。肉体、意志、運、すべてを使って箱根学園には勝てなかった...
前を行く箱学も金城の異変に気づいた。巻島ひとりではこの布陣には勝てない、勝負はついたと福富。総北はここまでかと言う東堂に福富は全速力でゴールまで行けと告げた。それがせめてものやつへの手向けだ。
金城は湧き上がるようなプレッシャーを感じた。坂道が肩を叩いて大丈夫ですかと言った。頭を抱えていたので頭が痛いのかと思ってと坂道。前に倒れたら支えろって言っていたので声をかけたと言った。金城は以前坂道に話していた。ひとりで頑張る必要はない、お前が倒れたら俺が支える。だかもし他のやつが倒れたらお前が支えろと。
支える。そうだ俺さえも忘れていた。このジャージは6人全員のジャージなんだ。残りゴールまで20km、俺たちは勝てると思うかと金城は1年に聞いた。当然でしょう、はい、絶対にと3人は答えた。湧き上がるプレッシャーはそういうことかと金城は思った。オーダーの変更を告げる。
ここで変更と驚く1年。金城の膝の故障に気づいた。金城はそうだ、そしてこれは絶対に完成しろと言い、下がって1年の肩を抱いた。巻島と共に山を上り、誰でもいい、このジャージをゴールに誰よりも速く叩き込めと言った。僕たちがゴールを?と驚く3人に、チャンスは一度だ、絶対に逃すなと金城は言った。
探せ、引き寄せろ。敵は箱学、最高の布陣だ。だがやれるはずだ。思いを繋げ、俺と田所の思いを持って行けと金城は言った。今泉に、成長しろ、まだやれるはず。鳴子には、まだ目立ち方が足りないんじゃないか。そして坂道に、まだ走れる、役割りはある、ゴールまでだと言った。お前が今までやってきたことをそのままやればいい。俺たちの3年間を、巻島をたのんだぞ。
行け、絶対にあきらめない、それがチーム総北だ。4人は走り出した。そして金城はバイクをおりた。沿道から驚く声が。なぜこんなところで、だが山の手前のこんなところだったからこそ、思いが繋がったのかもしれないと金城は思った。1年、巻島、思いを繋げろ、俺たちの勝負はまだ終わっていない。届け、総北。
ぶっちぎりで先頭を行く箱学。福富は感じた。来たか、総北。歓声が下から聞こえますねと真波が言った。ボロボロになった総北は山で巻島ひとりを出すと思っていたが、諦めない男はエースである自分を捨てて最終局面に1年を送り込んで来た。それがお前が選んだチームの形なのか、金城。
役目を終えて後ろを走る新開に田所が並んだ。いい勝負だったと健闘をたたえ合うふたり。金城のことは俺も予想しなかったと田所。けど繋がった、それだけあれば十分だと言った。細い糸でも俺たちにとっては繋がっていることが大事なんだと田所。王者、箱根学園にとってはゴールは守るものかもしれないが、俺たちにとってはいつだって、ゴールは切り開くものだから。
富士山の4つの登山口の中で最も急こう配な県道150号線、須走口、別名ふじあざみライン。ときに20%を越える激坂も続く地獄のステージ。そのあざみラインを上り切った終点がインターハイ3日目のゴール。名峰富士の中腹、標高2000m、雲の上まで自転車で上って行く。ゴールまで平坦のない頂上ゴール。ゴールに車で向かう幹たち。大丈夫、あいつらならやってくれるさと寒咲は言った。
田所と新開も山を上りはじめる。新開がパワーバーを差し出した(どんだけ持ってるんだw) 切らしてしまった田所はありがてえと受け取る。完璧な布陣のうちに追いつけるのか、作戦は?と新開が聞くと、ねえなと田所は答えた。たぶん金城が出れなかった段階で俺たちはやりつくした。あとは成り行きだ。その場の状況を読んでやっていくのが作戦。
アバウトだなと言う新開に、それがいいんだよと田所は言った。あのバカには特にな。驚くぜ、うちには限界を知らない赤い豆つぶがいるんだと田所は笑った。
坂道に代わって鳴子が前に出た。行くで、追いついたるぜ。下ハンを握った。鳴子のスプリントクライム。こんなに上れたのかと今泉、巻島、坂道も驚く。わいの真骨頂、見せたるわ。鳴子が飛ばす。
☆次回 「鳴子!真骨頂!」
★感想
あ~田所さんが頑張ってくれたけど、金城さんリタイアですか。残念。いや、昨年のゴッドハンド事件といい、今回といい、金城さんはついてない、というか待宮さんじゃないけど持ってない気も。さあ、託された1年の3人ですけど、すごいなあ。メンタルも強くなっているようだし。頑張ってほしいです。(次は鳴子回か。これひとりずつ消えて行く展開なのかな)