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カテゴリ:本
■□■ チョコレートコスモス / 恩田陸 ■□■
■「まだそっち側に行ってはいけない。そっち側に行ったら、二度と引き返せない。」 幼い時から舞台に立ち、多大な人気と評価を手にしている若きベテラン・東響は、奇妙な焦りと予感に揺れていた。 伝説の映画プロデューサー・芹澤泰次郎が芝居を手がける。 近々大々的なオーディションが行われるらしい。 そんな噂を耳にしたからだった。 同じ頃、旗揚げもしていない無名の学生劇団に、ひとりの少女が入団した。 舞台経験などひとつもない彼女だったが、その天才的な演技は、次第に周囲を圧倒してゆく。 稀代のストーリーテラー、恩田陸が放つ、熱狂と陶酔の演劇ロマン;演じる者だけが見ることのできる、畏るべき世界。 ふたりの少女が繰りひろげる華麗で激しい演劇バトル。 熱狂と陶酔の新・恩田ワールド!;「あたしはあなたと同じところに行きたい」; 舞台の上の、暗がりの向こう。 そこには何かが隠されている。 どこまで行けばいいのか? どこまで行けるのか?■ ■22-20sの感想■ ■ああ。(ガラスの仮面)のオマージュだったのか。 読んだあとに気づきました。 しかし、そんなことはどうでもいいんです、自分は。 面白ければ、作品の出来が良ければなんだっていい。 これは面白かった。 恩田さんがやるとこうなるのかと感心してしまいます。 とにかく臨場感がすごい。 演劇のシーンのたたみかけるような臨場感。 特にラストの佐々木飛鳥と東響子の絡みは壮絶。 興奮の中、一気に読み上げました。 それはまるで、観客席に座わり、舞台を鑑賞している感覚なんですよ。(本の世界なのに) しかも、ただ鑑賞しているだけじゃない。 身を乗り出し、前の座席の背もたれを握りしめ、食い入るように舞台を見つめる。。。そんな感覚。 それをこの作品では幾度となく味わえる。 良い舞台をいくつも生で体験したような、なんとも贅沢で気持ちのよい気分。 役者たちの舞台、芝居にかける思い。。。その熱い情熱を見せつけられましたね。 なんだかゾクゾクしました。(★★★★)■ チョコレートコスモス ◆その他のレヴューはこちら!◆ 【恩田陸】のレビューはこちら! 【乙一】さんの作品のレビューはこちら! 【伊坂幸太郎】さんの作品のレビューはこちら! 【滝本竜彦】さんの作品のレビューはこちら! 【沙藤 一樹】さんの作品のレビューはこちら! 【山本 弘】さんの作品のレビューはこちら! 【歌野晶午】さんの作品のレビューはこちら! 【おすすめ漫画】のレビューはこちら! 【その他】の作品のレビューはこちら! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.04.11 12:52:10
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