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22-20s

22-20s

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2006.08.22
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■□■ LOVE or LIKE / 石田衣良/著 中田永一/著 中村航/著 本多孝好/著 真伏修三/著 山本幸久/著 ■□■


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■男女が出会うと、いろいろな感情が生まれる。
気になる、好き、愛しい、せつない…。友だちが恋の対象になるのは、どんなときだろう?
転校生への憧れ、再会した同級生への複雑な感情、文通相手のまだ見ぬ異性へのときめき―。
微妙な機微を、6人の実力派男性作家が描く恋愛アンソロジー。

身体を合わせてもただの友人であるふたりが、好きな人に近づくために協力し合い…―石田衣良「リアルラブ?」

海でおぼれ掛けてからわたしが目を覚ましたとき、五年の月日が経っていた……―中田永一「なみうちぎわ」

昼休みに公園で見かけたのは、猫と木のウロの中にイラストを残してくれている誰かで…―中村航「ハミングライフ」

小学生のとき僕ら三人が好きだった女の子は、20歳になったら誰が好きだったかを明かしてくれるといっていたが…―本田孝好「DEAR」

転校してきた彼女を見たときから惚れていたけれど、それを認めることはできず…―真伏修三「わかれ道」

小さな小さなところではあるけれど、輸入雑貨屋を開くことができた真弓子だが…―山本幸久「ネコ・ノ・デコ」

という六編からなるアンソロジー。■


■22-20sの感想■


■全六作品、どれも良かったっってことにしておきましょう(笑)
そん中でも「なみうちぎわ」「ハミングライフ」「DEAR」が大いに好み。

「なみうちぎわ」は溺れ死にかけたせいで、16歳から5年もの間、意識を失っていた女性が主人公。
高校生だったのに、目が覚めたら二十一世紀になっていたという話。
家族の辛さもさることながら、ずっと付き添っていた男の子の思いに胸が熱くなりました。
贖罪の意味もあったんだろうけれど、本当に好きだったんだろうなあ。
前向きな女性の思いが美しいです。
前作の「百瀬、こっちをむいて」にやられまくりでしたが、これもかなり◎
この謎の作家が気になります。

「DEAR」は小学生のときの思い人を二十歳になった同窓会で振り返るお話。
子供のころの思いって、一途で、周りを見てなくて、同時に残酷で。
そんな甘酸っぱさをかみ締めさせてくれるところは、著者のうまさ以外に他ないです。
大人になって突きつけられる現実はつらくもありますが、同時に希望も見せてくれたのではないかと。
20歳になったときに明かされる三人の中の好きな人。
その手紙の温かさにじんわり。
すごい残酷なのに優しい。嫌な読了感が全くなかった。
エクセレントです。

そんな二作も良かったけれど、本作のベスト短編だったのが「ハミングライフ」。自分のほかにも野良猫を構っている人がいることに気づき、いつの間にかネコを介して文通が始まるという物語。
語り口がもろ好み。
しかも、文通(というより、交信)の内容が面白い。
たった一文を毎日やり取りしていくうちに、だんだん相手のことが浮かび上がってくるから不思議なものです。
文通中に出てくるイラストのかわいさも良し。
独特の世界観と文体とユーモアで、非常に魅力的な作品に出来上がっています。
この短編だけでも手に取る価値があったと思いました。

いやー実に素敵なラブストーリー集。
装丁も洒落てるし、いい作家だらけで、お腹いっぱいになれます☆■


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最終更新日  2006.08.26 12:58:13
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