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カテゴリ:神秘体験空間
神秘学を学ぶと、宗教が秘儀参入法の伝承の名残りであることが理解される。つまり、宗教は、神々との出会いの秘儀参入法の開発、公案(禅では)を目的としたものであることがわかる。
だから、秘儀参入者が皆無といわれる現代の世にあって、多くの宗教があるのは、ほとんどが伝統的形式的な名残りであるにすぎない(密教は秘密糧に行われているので、密教についてはわからないが…)。とくに金銭目当ての現世御利益主義のものは、怪しいといえる。いわば、悪魔の手先であることは確かだろう。 神々との出会いに、金銭やこの世での地位名誉ほど、無駄なものはないからである。必要なのは魂の輝き、どれだけ愛情を注げるかである。 悪魔は自由を振りかざすだろう。たしかに自由は尊いものだが、結局のところ、神につくか、悪魔につくかの選択でしかないだろう。 秘儀参入法が、おおまかに大別して、以下の4段階で示されることは以前書いた。 1.死への接近 2.四大元素界通過 3.真夜中に太陽をみる 4.神々との出会い である。 神秘学では、人間は次の4つの体をもつとされる。 1.肉体 2.生命体(エーテル体ともいう) 3.感受体(アストラル体ともいう) 4.自我 である。 この上の秘儀参入法と下の人間の体4つを比較すると、イメージできるだろう? 死への接近は、肉体を捨てることでなされる。四大元素界とは、火、空気、水、土の精霊、俗に妖精の世界のことである。火は熱の種のようなもの、火をつくる創造言語といってよいだろう。それを火の妖精と呼ぶ。空気の妖精は、光の種のようなもので、空気(気体)をつくる創造言語、水の妖精は、水(液体)をつくる創造言語、土の妖精は、土(固体)をつくる創造言語のことである。 生命体は、肉体をつくるもとといってよいだろう。人間は、植物と、この生命体を共有しているといわれる。生命体には、光が必須である。植物は日が当たらないと育たない。人間と植物を比較すると、植物の日光にあたるのが、人間の自我にあたり、夜の星空が、人間のアストラル体にあたるといわれる。 だから、植物の自我とアストラル体は、この世にはなく、天(霊)界にあるといわれる。 人間はまた、動物とアストラル体を共有している。動物の自我は、この世にはなく、あの世にあり、それは集合魂の自我であるといわれる。かって、人間も、神の子である洗礼者が、この世に現れる前までは、動物と同じ集合魂が、民族霊として人間を、霊的に統合していたといわれる。 つまり、4大元素界を通過するには、エーテル体(生命体)を捨てないといけない。 そして、それら精霊をみるには、エーテル体のなかに、感覚器、通称チャクラ(蓮華)を形成しないといけない。 エーテル体を形成するには、光が必須である。人間の場合は、輝く自我である。自我のなかに、どれだけ神々の光を取り入れられるかが、はじめに必要とされることなのであろう。 太古アトランティス時代が破局に終わり、マナス(霊我)の使い手という意味の名マヌ(ノア)が、秘儀参入者たちを、太古インドに集め、7聖仙(リシ)とし、秘儀参入法を伝承し、それから、バビロニア時代に、マヌの弟子ゾロアスターが、受け継いだ。 ゾロアスターは、秘儀における死の接近から、4大元素界通過までを伝承し、伝承された弟子は、自分の肉体と、生命体が、何からできているのかを知って、当時は満足したといわれる。 肉体が、太陽霊アフラマズダにより、生命体(エーテル体)を通して作られるのをみるのだという。アフラマズダの霊力によりアメシャスペンターから、人間の脳、脊髄上部が構築され、月霊イセドから、28の脊髄下部の神経が形成されるのを体験したという。 しかし、なぜ、人間が輪廻転生するのか、カルマの力は何なのかを知ることはできなかった。 ゾロアスターの弟子ヘルメスのカルディア-エジプト時代になると、秘儀参入者は、真夜中の太陽をみるところまでに進んだ(というか、太古には、4段階まで進んでいたので、再生したというべきか)。 「真夜中の太陽をみる」とは、アストラル体(感受体)を浄化することであるらしい。アストラル体を浄化し、鏡のようにし、神々そのものである自我を、照らし写し出したのだろう。 そうすると、最初に、女神イシスの存在をみたという。そして、イシスから子であり夫であるオシリスが生まれる(正確には隠れ出る。最初から存在したのだが、人間は生まれたように勘違いするらしい)のを、感じるという。 オシリスは、創造する宇宙言語(ロゴス)とされる。イシスとオシリスが共にあり、宇宙言語を奏でるように感じられるという。 しかし、エジプトの後半期になると、秘儀参入者は、イシスがひとり、無口に、悲しみに暮れる姿をみるようになったという。なぜなら、オシリスが、地に下り、イシスがとり残されたからである。 オシリスはどこにいったかというと、当時の秘儀参入者モーセに啓示を与えるために、地に下ったという。その啓示は「かってあり、いまあり、やがてある、私はあるものである」ということを、告げなさいというものだったという。 これが、後の聖杯伝説とつながったという。 恐らく、聖杯とは、秘儀参入の第4段階まで到達したものをいうのだろう。第4段階とは、神々との出会いが実現した秘儀参入者である。第3段階の「真夜中の太陽をみる」のアストラル体浄化から、第4段階の「神々との出会い」の秘儀参入法(これを開語というらしい)が、聖杯伝説および、アーサー王と十二の円卓の騎士の伝説に残されているという。 アーサー王と十二の円卓の騎士とは、秘儀参入法を守る秘教集団だともいわれている。魔術師マーリンは、おそらくモーセの啓示をひきついだものだろうか? 上記のように第4段階に相当する、人間の体は自我である。人間の自我は、神秘学によると、更に以下の3つの部分に分かれる。 1.感覚魂(発展させるとマナス=霊我となる) 2.悟性魂(発展させるとブッディ=生命霊となる) 3.意識魂(発展させるとアートマ=霊人となる) この3つを含む自我をもって、アストラル体に浸透させると、マナス(霊我)を得るという。そして、エーテル体に浸透させると、ブッディ(生命霊)を得るという。更に肉体に浸透させると、アートマ(霊人間)となるといわれている。アートマまで進化すると、神となり聖杯になるといわれる。 そして、それぞれの発展の秘儀参入法は、 1.アーサー王と十二人の円卓の騎士伝説(太陽と月の黄道十二宮との関係) 2.聖杯物語(魂の統治) 3.パルシヴァル伝説(黒魔術師により負傷したアンファルタスを、パスシヴァルが霊騎士となり聖杯城に入場する) というものになるといわれている。 つまり、アーサー王と十二人の騎士は、太陽と月の黄道十二宮の宇宙的関係の象徴であり、それを感覚魂として克服すること、叡智を得ることで、次の、聖杯伝説で、自我の悟性魂のなかにある、自分のなかの敵なる悪魔(支配するゼルブスト)と戦い、負傷したアンファルタスをみて、自我のなかに、「鈍さ」と「疑い」を認め得るが、それを克服するために、最後の霊騎士パルシヴァルを、自らの自我から目覚めさせ育て、聖杯城へと向かわせることが、秘儀参入法の最終段階だとしている。 これがカルマの力を形成する源になるのだという。 要するに、自我のなかに神々の光をどれだけ取り入れられるかで、神々から自我を戴き、人間の他の3つの身体の聖杯部分を、悪魔に渡すことなく、輝かし、自我を聖杯そっくりに形つくることができるかということなのだろう。聖杯を聖杯城に導くと、人間は、そのとき神となるという。その神は自由の愛の霊であるという。そして、ヨハネの福音には、言葉は愛と自由のもとにあると記されるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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