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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2011年01月20日
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カテゴリ:神秘体験空間
 人間の成り立ちを探究して、一種の分類、いわゆる一般的な進化計画とでも呼べる描像を与えるために、人智学では、人間は、物質(肉)体、エーテル体、アストラル体、自我から成る、と述べている。

 これらの用語は言葉にすぎないが、このような言葉から始めれば、なんらかのイメージを思い浮かぶだろう。しかし、これらの器官に対する言葉を、人生の実践面、つまり人間の認識から追求できる最重要な生命に対する実践である「治療」に用いるなら、これらの用語にとどまっていてはいけない。

 治療に用いるなら、上記の言葉を、真の内容で満たす世界に参入しなければいけない。

 では最初に、物質(肉)体について問う。どのように物質体のイメージ(設計図)に辿り着くか?

 いまなぜ、このような概念を展開するのか、後に、すぐわかる。

 では、どのように物質体のイメ-ジに辿り着くか?

 さて、地上では、人間の外にある何らかの対象、例えば、石があるが、石は地面に落下する。石は重いので、地球に引き寄せられ、石には重さがあると、現代人は考える。その他にも、作用(力)が見つかる。

 結晶へと石が形成されるとき、石のなかには形成力が働いている。これらの力は、地上の様々な力に親和性がある。要するに、周囲の世界を見ると、地上的な本質に従っている物質がある。この地上的な本質に従っている物質を、人間は、物質(肉)体として所有している。

 上記のような事実に着目していない人間が、例えば、1個の黒い炭(炭素の結晶体)を見せるとする。では実際、黒い炭とは何なのか?

 地球の近く、つまり地上でのみ炭という(結晶の)存在であり、この炭を比較的短い距離であっても地球から離す瞬間、炭ではなくなる。地上で炭を炭としている構造は、地球の様々な力全てである。従って、次のような結論に至る。

 「ここ地球では、地球の様々な力は、この地上的な存在のなかにあり、この地球上で、人間が持つどの対象のなかにも存在する。」

 人間の物質体は確かに『複雑に』組み合わされているが、根本においては、地球の物質的な形成力や、地球の中心からくる力(重力)に従う対象である。人間の物質体は、地球の中心からくる様々な力に従う(下図の中心から放射される外向きの矢印)。

whistory-7-1.gif

 しかし、地上には、また別の様々な力も存在する。

 別の様々な力は、地球の周囲からくる(上図の外側の内向きの矢印)。いまもし、人間が地上を離れて、未知の遠方に出かけていくことを考察してみる。

 そのとき、地球の力とは逆に、遠方から不定な力がやってくる。この力は、遠方では至るところから働きかけてくる。遠方では、至る所から作用してくる力、宇宙のあらゆる方向から地球の中心に向かって働きかけてくる力がある。

 地球の周囲からくる力について、全く確かで具体的なイメージを得ることができ、結局、以下のような結論に達する。

(現代物理学でいう電磁気力や核力のことであろう。)

 植物、動物、人間の生体組織の基礎を成す最重要物質は、蛋白質である。また蛋白質は、植物、動物、人間の新たな生体組織の基礎でもある。受精した胚細胞(生殖細胞)から、植物、動物、人間の生体組織などが発達し、発生する。

 蛋白質は物質である。今日、現代人は、古代の叡智である真の科学の代わりに、(唯物的に)空想し、以下のように思い描いている。

 「蛋白質は、いわゆる炭素、酸素、水素、窒素、硫黄、多少の燐から複雑に構成される物質である。蛋白質のなかに、原子論者が考えるような、理想の組み合わせが得られる。非常に複雑に原子と分子を描写しなければならない。それから、動物、或いは植物の母胎のなかで、この複雑な蛋白質分子が形成され、現代に好まれる表現でいえば、この母胎が更に発達していって、純粋な遺伝によって新たな動物が発生する。」

 しかしながら、上記の内容全ては、霊眼(霊視)の前では、ナンセンスで、完全な間違いである。本当は、動物の母胎のなかの蛋白質は複雑に組み合わされているのではなく、構造が完全に損なわれ、カオスになっている。

 (老子の玄牝「げんぴ」に近い。)

 通常、身体のなかに含まれる蛋白質は、まだ多少秩序が存在するが、生殖の元となる蛋白質の特徴とは、内的に完全にカオス状態で入り乱れ揺り動かされ、完全にカオスへと物質(状態)が引き戻され、もはや何の構造もなく、内部で完全に寸断され、引き裂かれ破壊されているために、地球(の力)に従わない物体の堆積にすぎない状態になっている。

 (精子は、卵子をカオス状態にする、いわば爆弾というイメージになる。)

 蛋白質は、なんとかまだ内的にまとまっている(秩序がある)限りは地球の様々な中心からくる力(重力)に従っている。蛋白質が内的に分裂(破壊)させられる瞬間、蛋白質は全宇宙領域の影響下にうつる。

 (構造がなくなるとは、物理的には質量がなくなるということだろう。)

 宇宙の至るところから、様々な力が入り込み、生殖の元になる小さな蛋白質の塊が生じ、はじめて全体像を見通すことのできる万象全宇宙の写像(複製)となる。

 (全てが破壊されるために、全宇宙の様々な力を受け入れる状態となるようである。超新星の爆発と似ている。老子のタオ神の働きの解説を髣髴とさせる。)

hist7-2.jpg

 どの蛋白質の塊の1つ1つも、万象全宇宙の写像(複製)である。なぜなら、蛋白質の実質は分裂させられ、破壊され、カオスへと導かれることにより、宇宙の塵として、全宇宙に従うような相応しい状態にされるからである。

 上記の事実については、今日(1923年)、ほとんど全く何も知られていない。





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Last updated  2011年01月26日 10時34分59秒
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