カテゴリ:会長日記
「灯台下暗し」という諺があります。灯台とは燭台のことです。
燭台は周囲を明るく照らしますが、その直下は影になって暗いことから、「人は身近なことには気がつかない」ことを意味します。 職場の同僚など、身近な人のことをよく知っているつもりが、実はわかっていなかったという経験はあるものです。 創業当初は、如何にして受注を増やすかに集中し、従業員のことは二の次でした。 それが、大半のお客様が、次々と人件費が安い中国や、東南アジアに工場を移転され、私も、乗り遅れることなく中国に工場を作ることを決意しました。 準備で、再三中国へ出張している時の事です。 会社の中で、「社長は、この工場はそのまま残すと言っているが、中国に工場を建設したら、そちらが安いから、この工場は閉鎖になるしかない」と言っているのを聞き、ハッと気がつきました。 創業以来世話になった従業員のことをそっちのけで、中国進出を考えていたのです。さんざん試行錯誤の上、中国でアルミ工場建設の計画は断念しました。 そして、その旨皆に発表し、自分の未熟さを詫びました。 <あの人は、きっとこうに違いない>と決めつけると、相手のことをわかっているような感覚に陥ります。 それにより、自分に都合のよいように想像してしまい、相手を誤解して、対人関係に問題が生じることもあるでしょう。 こうしたことを防ぐには、思い込みを捨てることです。そのためには、先入観にとらわれず、ありのままの相手を見ることが大切です。 表情や行動などから相手を知ろうとするうちに、今まで知らなかった考え方や仕事への取り組み方が見えてくるでしょう。 その上で、自分は相手と、どのように付き合えばよいのかも、気がつくはずです。 合掌 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024/03/01 04:06:36 PM
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