カテゴリ:世の中の話題から
ロイターがアメリカとイギリスのヒット映画の傾向に関する記事を載せていました。
それは、「スクリーン・ダイジェスト」誌の分析によるものなのですが、 ・1980年以降に公開されたシリーズ作品の全米興行収入(200億ドル)のうち、1作目:38%、2作目:26%と2作目も安定してヒットしている ・1年間に公開された続編の数は、2002年に15作品と過去最高を記録、2003・2004年もそれぞれ14作品に上った ・シリーズ作品の公開間隔:1980年から2003年までの平均は3年だが、ここ数年に限っては約1年に短縮されている ・イギリスでも、昨年の年間興行収入上位5作品中で続編でなかったのは「Mr.インクレディブル」のみで、残り4本は「シュレック2」「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」「スパイダーマン2」と、全て続編だった ということで、これは ・作るほうのネタが尽きてきたからなのか? ・「安心して見られるものを求める」というコンサバ傾向が全世界的に起きているからなのか? のどちらかの表れなんでしょうが、もちろんネタが尽きている事実はあるとしても、映画興行自体はここ数年好調である(=続編はつまらない、と思う人が多ければそうはならない)ことを考えると、きっとコンサバな人が増えてきている、という話なんじゃないかと理解しています。 なお、今年の米映画界も、「スターウォーズ」「バットマン」「ハリー・ポッター」シリーズの新作が相次いで公開されるそうで、この傾向はまだまだ続くのでしょうね。 ちなみに、個人的には日本もかなり似たような傾向を感じていて、上記のハリウッド作品に加え、「踊る大走査線」の外伝シリーズ2作が話題になっていますよね。 映画だけじゃなく、テレビドラマでも「ごくせん」とか「救急病棟24時」とかが視聴率的に期待されていたり(ちなみに「ごくせん2」の1回目の平均視聴率は26.5%で、最初のシリーズでの最高視聴率を上回っただけでなく、日本テレビの初回視聴率としては77年の調査開始以来歴代5位だったそうな)、とその傾向を裏付けるような話があるし。 それよりなにより、考えてみれば昔から(シリーズ映画の最多本数としてギネスにも載っている)「男はつらいよ」とか、「釣りばか日誌」とか、テレビの「金八先生」や「渡る世間は鬼ばかり」とか、日本人はもともとシリーズ好きでしたよね。 ※追加情報: 昨年の日本での映画興行ランキング、まだ年間のは出ていないのですが、週間別で1位を取った回数が多かったのは以下の通りです。(元の情報はeiga.comから) 1)8回:「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(2-3月) 1)8回:「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(6-8月) 3)6回:「ハウルの動く城」(11-12月) 4)5回:「アイ,ロボット」(9-10月) 5)4回:「ラスト・サムライ」(1-2月) 6)3回:「世界の中心で、愛をさけぶ」(5-6月) 6)3回:「デイ・アフター・トゥモロー」(6月) 8)2回:「ファインディング・ニモ」(1月) 8)2回:「ホーンテッド・マンション」(4-5月) 8)2回:「いま、会いにゆきます」(11月) もちろんこれは回数ですので、トータルの興行収入となるとまたちょっと変わってくるのでしょうが、同数1位の2作はもちろんシリーズ、3位のハウルもある意味ジブリアニメのシリーズとも取れるし(安心して見ることが出来る、ということで)、やはり上位はそういった安定続編が占めていると言えそうですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/01/19 10:35:15 AM
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