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テーマ:サッカーあれこれ(19824)
カテゴリ:Premier League
アンリをバルセロナに売却したアーセナル。
クラブの大黒柱であったアンリを放出した以上、その代わりとなる選手を見つけなければならず、他クラブでもあるドログバにまで「アーセナルは深刻な問題を抱え込むことになる」と心配?されるほどであった。 だが先日、ディナモ・ザグレブ所属のクロアチア代表FWエドゥアルド・ダ・シルバと4年契約を結ぶことに成功した。 現在24歳のシルバはブラジルで生まれ育ち、、15歳のときに家庭の事情でクロアチアに移住。インテル・ザブレシッチでの1年間を挟んで2001年から昨シーズンまでザグレブに籍を置き、05-06シーズンの得点王で一気に大ブレイクしクロアチア代表にも選出。これまで代表で12試合に出場し7得点とプルソに代わる代表の主軸となっている。また06-07、つまり昨シーズンもリーグ32試合で34得点を記録し2年連続の得点王に輝くと共に、2006年のクロアチア年間最優秀選手にも選ばれた。 昨シーズンのチャンピオンズリーグ予備予選でアーセナルはこのザグレブと戦い5対1と勝利したが、ザグレブ唯一の得点をマークしたのがシルバであり、これを直に見ていたベンゲルが獲得を望んだとも言われている。 FWの選手を獲得したことで体裁は整えたように見えるが、シルバとは一体どのような選手なのだろう。代表でのプレーを数回しか見ていないのでうる覚えなのだが、確かスピード系の選手だったように記憶している。ブラジル出身のクロアチア生まれということはテクニックはしっかりしているだろう。また身長が173cmということなのでヘディングは得意ではないだろう。つまりはアーセナルのクラブ戦術にほぼ当てはまるタイプの選手だと言えるのではないだろうか。そして24歳という年齢を考えれば育成ではなく、むしろ即戦力としての獲得だと言える。それを証拠にシルバ獲得に際してザグレブに支払った移籍金が40億円。ちなみにアンリ売却に際してバルセロナから得た移籍金も40億円。ということはアーセナルはアンリとシルバに同等の価値を見出したからこそ、これだけの移籍金を支払ってまで獲得したといえる。 だが一方では単純な疑問として、果たしてアンリの代わりを本当に任せられるのか、そして移籍金に見合った活躍が出来るのか、と思ってしまう。ただこればっかりはやてみなければ分からない。アーセナルは若手の育成に定評がある分、今回のように高額な移籍金で青田買いを行うこともしばしばだ。10代の選手なら数年かけて戦術を浸透させてからトップに定着させることもできるが、シルバは即戦力での活躍を期待されている。複数の選手がめまぐるしく入れ替わり、テンポの速いショートパスを攻撃の柱としているアーセナルの戦術を、シルバがすぐに順応することが果たして出来るのだろうか。またアーセナルは良くも悪くもアンリのクラブだった。そのアンリがいなくなった今、中心はGシウバを筆頭とした中盤選手になることだろう。キャンプやプレシーズンの時間があるとはいえ、どこまでシルバの動きを把握しコンビネーションを高めることができるか。 シルバにとってはビッグステップとなった今回の移籍。 だがその背後には常に“ポスト・アンリ”“40億円の移籍金”というプレッシャーがついて回ることだろう。ザグレブとアーセナルのプレッシャーの比は半端ではなく、少なくとも時間だけでは解決できない部分が出てくることだろう。 シルバを獲得したことで、アーセナルのFWはアリアディエールとファン・ペルシーの3人(レジェスとバプティスタは頭数に入れず)になった。だがチャンピオンズリーグ出場を狙うビッグクラブとしては量・質とも不足している。FWの獲得は打ち止めなのか、92億円といわれる費用を使っての更なる補強はあるのか。数年後の将来は明るくとも、来シーズンの先行きに関しては今のところ見通しは暗い。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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