アーセナル対リバプール~プレビュー~
前にも書いたが、今シーズンのアーセナルの優勝の可能性はないと思う。つまりは我がユナイテッド、リバプール、チェルシーのビッグ3の優勝争いになるだろうと考えている。そのあたりをファーディナンドが単刀直入に語っている。「アーセナルは脱落する」これに反論したのがアーセナル主将セスクだ。「ユナイテッドの選手は経験が豊富だ。 だからサッカーの世界では1,2週間で全ての結果が変わることを知っているはずだ」確かに最近のサッカー界の流れは速い。「勝つ可能性はない」と語りシュスターが解任されてからファンデ・ラモスが就任し、敗れはしたものの、負けてなお強しのイメージを世界に発信したクラシコの間がわずか1週間である。またそのラモス解任からレドナップが就任し、ロンドン・ダービーとリバプール戦の結果で評価を一気に逆転させた期間もわずか10日である。アーセナルだって大方の不利の予想を覆しチェルシー、ユナイテッド戦では共に勝利を収めている。だがアーセナルの問題点は解決・改善されていない。素行にも問題はあったものの、トットナム戦でのチーム批判によって主将を剥奪されたギャラスが問題提起した内容である。チャンピオンズリーグ最終節後にはアルムニアまでもが同じ内容において喚起を促している。「アーセナルのシャツを着る以上、100%の力を出し切る必要がある。 だがそれが見えない」ヴェンゲルの方針により、若手選手の多いアーセナルにおいてギャラスのような重鎮の存在は必要である。例えそれがチーム批判に繋がろうが若手から忌み嫌われようが、ぬるま湯に浸かっているだけでは決してチームとして成長しない。それこそ90年代のユナイテッドにおけるキーンのような存在が、今のアーセナルには絶対に必要なのである。その存在があることで、若手選手の多いチームに不足しがちな経験という数値が上昇もするのである。ファーディナンドは自身のこれまでの経験も踏まえたうえで、アーセナル脱落説を唱えたのだと思う。もちろん、若手選手が一旦勢いに乗れば手が付けられないことも知っているだろう。だがそれを持続させるために必要なピースが、今のアーセナルには確実に不足していることも分かっているのではないだろうか。今週末のアーセナルはリバプールと対戦する。これに敗れれば本当に優勝争いから脱落するだろう。しかし勝てば踏みとどまり、年末年始の結果次第ではセスクの言うとおり「1,2週間で全ての結果を変える」ことが出来るだろう。アーセナルにとってシーズンで一番重要な試合になることは間違いないだろう。ほな、また。