動物用医薬品の副作用で犬猫が死亡したり、病気になった疑いがある場合は獣医や薬品メーカーは農林水産省に報告する義務が課されている。薬事法の改正で2004年4月1日から実施。
それ以前は農水省が選抜したモニターの獣医が報告していた。そのモニターになる獣医の数が少なく、薬剤の副作用の実態を正しく反映してないのではないかと疑念があった。詳細は
副作用が怖いフィラリア症の予防薬!に既述。
農林水産省・動物医薬品検査所の「副作用情報データベース」が公開されている。 http://www.nval.go.jp/asp/se_search.asp
その報告内容は非科学的でずさんなものが多い。フィラリア薬投与と犬の死亡との因果関係についての農水省の意見には多くの国民が疑念を抱くだろう
商品名の「品名」は空欄のまま「主成分名」にイベルメクチン、ミルベマイシン、モキシデクチン、セラメクチンのいずれかを入力して検索すると平成16~20年分の合計32件の報告が出る。内25件は犬猫が死亡。
その報告書に記載されている犬の病状を重複せずにまとめて列記する。
へい死、痙攣、アナフィラキシー・ショック症状、虚脱、出血下痢、食欲不振、呼吸困難、喀血、心不全、浮腫、沈うつ、肺水腫、歩行困難、脱糞、横臥、尿失禁、体温低下、股動脈圧低下、よろめき、血便、ふるえ、発咳、チアノーゼ、瞳孔散大
死亡した犬猫25件のうち、農水省がフィラリア薬と因果関係があると認めたものは17件だが、残り18件も下記のように疑義が残る。
利害損得で癒着結託している者同士が集まって、馴れ合いで報告している感は否めない。農水省の意見は獣医や薬品メーカーの意見に迎合している感が強い。
死亡例1 イベルメクチン投与から1時間未満で死亡
農水省の意見
因果関係 不明。
獣医師の意見
当日は気温が高く、帰宅時に熱中症を起こしていた可能性もあるが、投与後1時間以内に症状が出現したことから何らかの因果関係が疑われる。
製造業者等の意見
飼い主の承諾が得られなかったため剖検の実施ができず、直接的な因果関係不明。血液サンプルもなかったためにイベルメクチンの血中濃度も不明。当該犬が何らかの基礎疾患を有し、高温下でのトラックの荷台での移動で急速に悪化した疑いも否定できない。
![](https://plaza.jp.rakuten-static.com/api/Proxy.php?a=http%3A%2F%2Faikenmondai.com%2Fparo50.gif&b=f92cf18ab97b4580d3840257f0648281)
多少でも医療知識のある者なら、この事例は
アナフィラキシーによるショック死と見るのが良識だ。
熱中症を持ち出している獣医は国民の愛犬家を愚弄している。
製造業者等の意見も責任転嫁の詭弁だ。
それらの意見に左右されて、正しい意見を言わない農水省の担当者も医療従事者としてはお粗末だ。
薬事法の趣旨を理解してない。既得権益団体をかばう農水省の体質の一端を垣間見る思いだ。
アナフィラキシーとは薬剤等の投与後きわめて短時間(数分~30分以内)に呼吸困難や血圧低下
などの全身的な反応を起こし、生死に関わる重篤な症状を示すうものをいう。
アメリカの動物病院協会(AAHA)は犬のアナフィラキシー・ショック死に注意を払うように警告を出している。
詳細は
愛犬がワクチンでアナフィラキシー急死!に記述。
死亡例2 ミルベマイシン投与から1時間未満で死亡
農水省の意見
因果関係がないと考えられる。
獣医師の意見
ミルベマイシンに関しては安全性が高い薬剤であると認識しているが、エコー診断していない為不確定であるが、先天的に肝機能異常があった場合、ミルベマイシン投与によって有害事象が起こった可能性も否定できない。よって因果関係は不明である。
製造業者等の意見
本症例の有害事象と本剤投与との因果関係はないものと判断致します。
1 臨床兆候の発現時期が早く(投与後1時間)、ミルベマイシンの血中動態を考慮すると、薬剤との因果関係が考えにくいこと。
2 過去に今回の臨床症状(失禁・意識朦朧・血便)により死亡した例の発生が見られず、本剤の薬理学的作用からは当該症状との関連性が考えにくいこと。
3 過去に本剤の投与歴があるにもかかわらず、過去の投与時には同様の症状が発生していないこと。
![](https://plaza.jp.rakuten-static.com/api/Proxy.php?a=http%3A%2F%2Faikenmondai.com%2Fparo3a.gif&b=2cd64bf3b18c4e1b52d47a56e66c27d5)
獣医師の意見は科学的でもないし、論理も飛躍していて支離滅裂のこじつけだ。因果関係を否定する根拠にはならない。
製造業者等の意見は因果関係を否定するための詭弁だ。
理由1,3については
アナフィラキシーによるショック死について無知蒙昧すぎる。医療従事者としてはお粗末だ。
そのアナフィラキシーについては上述した。
なお、ミルベマイシン投与から1時間未満で犬が死亡した他の獣医の事故報告にはアナフィラキシー反応があったと記述されている。農水省も因果関係があると意見している。
事故例3 モキシデクチン注射後1分未満で死亡
農水省の意見
因果関係 不明。
獣医師の意見
狂犬病ワクチンとの同時投与後に発現した事例であり、因果関係は不明である。
製造業者等の意見
本剤注射後の症状の発現・経過等から
因果関係を否定することはできない。本剤によるアナフィラキシーショクとも考えられるが、本剤注射の直前に併用薬(狂犬病ワクチン)も投与しているため、因果関係は明確でなく併用薬との関連も否定できない。
![](https://plaza.jp.rakuten-static.com/api/Proxy.php?a=http%3A%2F%2Faikenmondai.com%2Fparo50.gif&b=f92cf18ab97b4580d3840257f0648281)
モキシデクチン注射後1分未満 で 死亡しており、その注射が原因で死亡したと見るのが当たり前だ。
なぜ、農水省の担当者が因果関係を「不明」としたか不可解だ。
狂犬病ワクチンと同時にフィラリア薬を投与する獣医も問題だが、
犬の死亡原因を狂犬病ワクチンだけに押し付けている製造業者等の意見はいい加減すぎる。この医療事故は明らかにアナフィラキシー・ショック死だ。
農水省も獣医も製造業者等も
薬事法の趣旨を全く理解してない。つまり、フィラリア薬には薬害はないと国民をだますことに腐心している。政治献金や団体献金で腐敗しきった政治・行政の末端を垣間見る思いだ。
一度、民主党に政権を任して自民党の長期政権と官僚政治を大掃除してもらうのも良いと考えている。次期衆院選には民主党に投票する。
結論
フィラリア薬は犬がアナフィラキシーによるショック死することもある駆虫剤だ。
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