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共通テストの記述式は実施が見送られたという。
採点基準が不明確、不公平といったことがいわれており、たしかに何十万もいる受験生の答案を同一の人がみるわけにもいかず、どうしても採点者による当たり外れが生まれる。ましてやその採点もアルバイトがやるとなると、とうてい受験生は納得できないだろう。入試の話など正直、当事者以外は関心がない。だからこそこんなどうみても問題おおありの話が実施直前まで進んでしまったのだろう。 業者が行う模擬試験は多くの受験生が利用しているが、これは全然性格がちがう。模擬試験というものは、受験生という大きな集団の中での位置を確認するためのものであり、どのあたりを受験するかの目安に使われ、細かな点差は関係ない。記述式の答案をアルバイトが採点したって、おおまかな位置まで違うということはないだろう。 ところがこれが入試となると全く違う。基本的に入試は同質の集団が一点二点を争うもので、当落線上付近に分布の山ができるのが普通である。だから今までの記述式はマークシートで足切りをした上で、大学の教員が採点していた。それでも実際の採点には不明確、不公平はあるのかもしれないが、そこは大学の先生が公平な目で見ることになっているのだから…ということで、諦めざるをえない。 今度の騒ぎには、業者の利権もちらちらしているが、人生を左右するかもしれない入試の採点を業者に任せるなんていう施策をなぜ誰も止めなかったのだろうか。採点を請け負う民間業者と政治家との関係、政治家と官僚との関係、官僚と民間業者の関係などぜひ検証が必要なように思う。 最後に記述式は思考力を見るもので、マークシートは知識を問うだけのもののように言う人がいるがそれは違う。思考力を問うか知識を問うかは問題の作り方であって、記述式かマークシートかは解答の仕方の問題である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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