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カテゴリ:マスコミ
今年も幸い東京には雪は積もらなかった。
雪というのはたしかに景色を幻想的で詩情あふれるものにし、それはそれでよいのだが、その後の凍った道を歩くのは恐ろしい。いつもこんな時に備えて長靴を買っておけばと後悔するのだが、雪が溶けるとそれも忘れ、忘れたまま次の冬がやってくる。 それにしても東京で雪が積もると大ニュースになるのに、雪国の雪は当たり前だがニュースにもならない。全国版といえども地域によって少しずつ紙面は違うにしても、基本的に東京目線なのは変わらない。大マスコミのほとんどが東京に本社機能を置き、記者も東京に住んでいるからこんなことになるのだろう。 ニュースなどの報道というものは客観性が求められるというのだが、それもよくよく見ると、東京の記者目線になっているように思う。 昨今の少子化についての議論にも同じようなマスコミ記者目線(マスコミ目線ではない)を感じる。少子化対策の議論の重点が育児休業、保育園、児童手当などになっていることだ。経済的理由など様々な理由で結婚できない人は思考の範疇に入っていないし、非正規雇用や零細企業では育児休業も実際にとれないところが多い。保育園も基本的には母親が安定的な職業をもっていないと利用しにくい。想像なのだが、マスコミの職場はわりあい男女とも正社員の共働きという子育てカップルが多いのではないか。 そして極めつけは児童手当の所得制限撤廃の議論である。世論調査では所得制限継続が多いにもかかわらずマスコミの論調は撤廃がよいことであるようなものが多い。比較的格差社会に批判的にみえる某雑誌ですら、所得制限継続の背景を「高所得世帯への嫉妬や高齢者の無関心」と決めつける。これなどはマスコミのパワーカップル目線ではないかとかんぐってしまう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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