表紙の汚れた帳面に記された約束の場所「ナンテの木の下で」

ネットの上でおもしろそうな絵本をみつけた。しかし二日間かけて町の本屋をめぐってみたのにその絵本「いもかんのしあわせ」に直接出会うことができなかった。この町にも紀伊國屋だってJUNKUDOだってあるのに。bookjungleって大きな本屋もある。けれども「いもかんのしあわせ」は一冊も発見できなかった。店の人に問い合わせてわかったことは「いもかん」はココには、ないということだった。私は決心した。私の目的はこの絵本をみんなの目に触れさせることだ。店頭に並べて子供たちが手に取れるようにすることだ。私は目につく書店で店員さんに語りかけることにした「いもかんのなんとかという今話題になっている絵本を捜しているんですが」と。この町のたくさんの本屋さんの店頭に「いもかんのしあわせ」の姿が見られるようになるまで、地味な活動を続けようと思う。……これも風説の流布にあたるのだろうか。

「いもかんのしあわせ」かんのれいこ／くわためぐむ著は新風舎から\1365で今年１月に刊行されています。