「正義」は行われなければ
浅見光彦シリーズ(内田康夫)の、「おきまり」。
事件の核心に迫る浅見が、その中で知り合った「美人」に「悲しい事実」を伝えなくちゃならない。
被害者よりも、殺人犯のほうに同情の余地がある。
浅見が「刑事局長の弟」だということを伏せてた(初めから警察のために事件に係わってない)のを知られて、非難の目に苦悩する場面。
しかし、「どんなことがあろうと、正義は行われなければならない」
浅見に「見なかったことに…」と頼んだ女性が、エピローグで
「…正義が、ほんとうはとても優しいもの」だとわかってきたと手紙を送る。~『佐用姫伝説殺人事件』
京都市長選挙で惜敗した中村和雄候補の確認団体「いま正義を、京都市政を刷新する会」の声明で思い出した。
「愛情の対極にあるのは無関心だ」とは、マザー・テレサの言葉だったか。
「そんなの関係ねぇ」と、投票に行かなかった6割の有権者。
自分の首が絞まってから慌てても遅いぜ。
尾藤弁護士が、「勝ち負けの選挙じゃない。生きるための選挙だ」と言われたが、何のための行政か、ということを、有権者は考えなくちゃ。