あらかると

近くになんとも不思議なお店がある。

我が家の目当てはワインだ。
チリやオーストラリアの安くて美味しいワイン
いわゆる売れ筋のワインはほとんど置いていない。
何が置いてあるかといえば、ボルドーやブルゴーニュの名も知れぬワインと
一部の有名シャトーものなどである。
ここまで書いている分には、普通のワインショップとは変わらない。

ここからが変わったところで、お店のメインの売り物は
どうやら乾物、漬物、野菜らしいのだ。
らしいというのは、それらしいものがあるぞという認識はしているけれど
何がどれだけあるのか、わからないのだ。

年末の忙しい時期、
お店のお客のほとんどの買い物はワイン以外のもの。
まあ、それが普通なのかも知れない。

しかしながら、明日のワイン会に備え、
何か掘り出しモノがないものかとゆっくり探す私たちにとって、
なんとも騒がしいお客に写るのである。

ワインを横をそんなにドタドタ歩かないで！という目をして見ると、
この忙しい時にのんびりしてるんじゃないわよ！という目で見られの訳だ。

店内にはどこからともなく漂う漬物の匂い。
無造作に木箱に横にワイン。
それに、今日のＢＧＭはオペラ！
店主の趣味だろうか？

ともあれ不思議なお店である。

付け加えれば、私の大好きなピション・ラランドを見つけたのだけれど
あの状態（木箱に入っているとはいえ、通路脇に置かれている）のものを入手しても、
美味しいのか？という不安にかられ今日は収穫なしであった。