3歳弟を踏みつけ死なせた知的障害の姉に猶予判決 大阪地裁
大阪市平野区の自宅で2019年4月、
当時3歳の弟の腹部を踏みつけて死なせたとして、
傷害致死罪に問われた金城ゆり被告(24)の裁判員裁判で、
大阪地裁は18日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役5年)を言い渡した。
被告には軽度の知的障害があり、長瀬敬昭裁判長は
「劣悪な家庭環境におかれる中、
障害の影響で自力でそこから逃れることができず、
相応にくむべき事情がある」
と述べた。
判決などによると、被告は6人きょうだいの長女として、両親と計8人で生活。
弟らの育児を母から押しつけられて不満を募らせていた19年4月2日、
弟の腹を踏みつけ、腹部圧迫による失血で死亡させた。
判決は、被告が9~10歳程度の知能で、
暴行の危険性を十分に認識していなかったと指摘。
幼少時などに父から暴力を受け、母からは弟や妹への暴力を指示されるなど、
「暴力に肯定的な家庭で育った」
と言及した。
弟らの世話が過度な負担になったが、
両親に逆らえなかったと認定した。
また、今後は両親と別居して
障害者向けのグループホームに入居する準備があり、
成年後見人が選任されているなどの点を考慮し、
執行猶予付きの判決が相当だと結論付けた。
金城被告は判決が言い渡された後、長瀬裁判長から
「これまで通り、朝晩弟に手を合わせてください」
と言われ、小さな声で「はい」と答えた。
[毎日新聞]
避けられたはずの事故だっただけに、
失ったものの大きさに、実に悲しい事件でしたね。☄
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