昨日の準々決勝(対南陽工高戦)に続き、花巻東高は今日も同じ東北決戦
(対宮城・利府高戦)を制し、いよいよ決勝にコマを進めた。
昨日の準々決勝は、4番・ 猿川拓朗が同点になる2点本塁打、そして菊池雄星
の適時打で決勝点を挙げた。
(準々決勝)
南陽 003 000 000 =3
花巻 010 000 31X =5
(南)岩本-中川、(花)猿川-菊池
そして今日の準決勝は、利府高が3回に1番・遠藤聖拓の本塁打で2点を先取。
花巻東・菊池雄星の連続無失点は24回で途切れたが、花巻東高は5回に1点返し、
6回にはニ死満塁のチャンスに菊池が中前適時打を放って逆転に成功した。
(準決勝)
花巻 000 012 020 =5
利府 002 000 000 =2
(花)菊池、(利)塚本-高橋-加藤大
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花巻東高、今日の準決勝勝利(そして優勝することがあれば尚更)までの
分岐点は、菊池の快投や9番・山田隼弥、1番・柏葉康貴、2番・佐藤涼平
の活躍もあるが、準々決勝の先発に猿川を立てた佐々木洋監督の英断と、
岩手の高校をバカにした某高校監督の「暴言」にもあったとボクは思う。
(1)次があるからこそ・・・佐々木監督の英断!
佐々木監督の今日付の日経新聞が、こんな記事を掲載していた。
「もし佐々木監督が25年前の大船渡高(岩手県勢で初の甲子園ベスト4進出)
と同レベルでも可と考えたなら、これまで登板経験のほとんどない猿川の先発
はあまりにリスクが大きすぎた。だが、ベスト4進出で良しとするのではなく、
もっと上を狙うからこその猿川先発だった」(以上、日経新聞)
(2)「岩手のチームなんかに負けやがって」・・・某監督の暴言
昨秋、花巻東は東京都内に遠征し練習試合を行ったことがある。
都内の某強豪校を相手に勝利したところ、相手校の監督は花巻東ナインの耳に
届くほど大きな声で「岩手のチームなんかに負けやがって!」と自チームの選手を
叱責していたという。それを聞いた花巻東ナインは「何くそっ!」と思ったという。
もし優勝し、「白河越え」を果たすことができたなら、岩手県知事に優勝報告をする
前に、ぜひ東京に立ち寄ってその監督に挨拶すべきだ。
ある意味、この監督がMVPなのかもしれないから。
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読売オンライン(4月1日)がそのへんの事情を詳しく書いていた。(以下、引用)
エースは勝ち進むごとに言ってきたことがある。「岩手県のために勝ちたい」
チームに県外からの野球留学生はいない。そこに連帯感がある一方で、屈辱感
も味わってきた。佐々木監督が忘れられないのは、2005年夏の甲子園、組み
合わせ抽選会で対戦が決まった相手から拍手が起きたことだ。
昨秋の練習試合では相手監督が「岩手のチームなんかに負けやがって」と話して
いるのが聞こえた。主将の川村は、悔しさを込めて日誌にそのまま書き込んだ。
なぜ、岩手のチームは弱いのか。強豪県のチームに比べてどこか消極的だという
のが結論だった。だから、第1ストライクをねらう、失策してもいいから前に出て捕る。
この大会で見せてきた花巻東の野球が出来上がった。
「あすは楽しんで投げたい」。菊池の派手なガッツポーズの裏には、そんな敵愾心
がある。(以上、読売オンライン)
※「岩手のチームは消極的」と記事中にありましたが、それに関連した記事は
この「あま野球日記」にもあります。もし興味のある方はこちらをクリックしてみて
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