呪術廻戦「闇に染まった心」第3話
BLの苦手な方は読まないでください。18禁です。あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。何卒お許しくださいませ。m(_ _)m 夏休みは海に行った。燃えるような太陽を私は覚えている。どこまでも広がる水平線の彼方に船が見えた。あの船はどこへ行くのだろう。世界の果てに行くのかもしれない。私も船に乗ってどこまでも遠くに逃げたい。呪霊のいない世界に逃げたい。でも、それは叶わぬことだから、現実世界の今を楽しもう。私には悟がいる。波と戯れて、子供のようにはしゃぐ悟は可愛いかった。新しい水着を着て、白い肌を露わにして、しなやかな長い足で波を蹴る度に、きめ細やかな肌に水飛沫が弾けて、眩しかった。悟は若く美しかった。「傑。早く来いよ。」悟が水をかけてきた。私は海に入って水をかけ返した。水の掛け合いっこは楽しかった。私は悟といると笑顔になれた。「アハハハハ」悟は無邪気に笑っていた。私達は夏を謳歌する為に海に来て正解だった。日が沈む前に私は帰り支度をしようとしたが、悟は「まだ帰りたくない。」と言った。それで、夕日を見て帰ることにして、日が沈むまで砂浜に敷いたレジャーシートに2人並んで座っていた。太陽が赤く燃えて青い空を染めながら海に入って行った。私は悟の横顔を眺めようと思って、悟の方を向くと、悟は私を見ていた。あの綺麗な瞳に見つめられて、照れたように顔を背けようとした時、悟が顎をくいっと指で持ち上げて、私にキスした。舌を絡め合い、思わず身体が熱くなった時、悟はキスを止めて、こう言った。「終電で帰ろう。」夜の海は星が綺麗だった。夜空に輝く星を悟と見ていると、子供の頃のことをふと思い出して、悟に話した。「悟。あの大きく輝いている星が見えるだろ?あの星が欲しい。って言ったら笑うかい?私は幼い頃、家族で旅行した時に、そう言った事があるんだ。私はあの時、手が届かないキラキラ輝く夜空の星を手に入れたいと思った。私は今、あの星よりも綺麗な悟と一緒にいる。幸せだよ。」「傑。俺のこと好き?俺が欲しい?傑に俺の全部をあげる。」 (続く)