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みなさん、こんにちは。 子供服メーカー・ミキハウスの社長が「交通事故では50年で100万人も死んでいるが、原発ではそんなに死んでない」と、原発推進の意見を述べて話題になりました。相変わらず、クルマと原発を比較して云々する人がいるんですねぇ。 そもそも「50年で100万人」というのが嘘っぱちで、統計を当たればすぐわかりますが、ざっと51万人です。数字の問題ではありませんが、ちょっと調べればわかることを、調べもせずにいい加減な数字を出すと言う姿勢だけで、この人物の程度が知れると言うものです。 さて、クルマと原発の比較が適当でない具体的な理由は前回、書きましたが、「階層」という視点で見ても、不適格であることがわかります。 ”原発”とは言うまでもなく、原子力「発電」です。電気を得る方法として、同じ階層には、”水力発電”、”石油火力発電”、”天然ガス火力発電” 、”太陽光発電”など、さまざまな選択肢があります。これらはすべて、”発電”という階層の下に位置します。 では、”自動車”はどうでしょうか。自動車には、同じ機能を実現できるさまざまな方法=下位の階層として、”ガソリン自動車” 、”ディーゼル自動車”、”天然ガス自動車”、”電気自動車”、”燃料電池電気自動車”、”ハイブリッド自動車”などがあります。 すなわち、両者を比較する場合、”自動車”と比較すべきなのは、同じ階層にある”発電”であって、原発とクルマを比較するのは、麺類とカツ丼を比較して「どっちが旨いか」と言っているようなものなのです。”麺類”と較べるなら”丼もの”、”カツ丼”と較べるなら”パーコー麺”と較べなければ、比較として成り立たないのと同じです(ちょと違う(^^;?)。 話を戻しますと、自動車の場合、少し前にディーゼルの排ガスが多大な健康被害を及ぼすとして、市場からディーゼル乗用車はほとんど駆逐されてしまいました。しかし各メーカーは頑張って技術開発を行い、ガソリン車並の排ガス性能を達成したクルマを投入しはじめています。 これになぞらえて言うならば、原子力発電も商業展開からいったん撤退し、火力や水力並の安全性と廃棄物処理方法を確立してから、ふたたびステージに帰ってくるべきだと言うことがわかりますね。
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