姉男の自分内キャンペーン
セラー内の迷子をなくすための
「飲んじゃったほうがいいワイン」キャンペーン
第7弾!
と、意気込むワリには
本当はこのワイン、いくらスクリューキャップといえども
まだ開けちゃいけない部類なんだけど、
イマ体が求めているのはパンチの効いたピノ・ノワール!
昨日のピノ(詳細は)が腰の据わったいい味だったので、
調子に乗って、禁断のオーストラリアのピノ(※1)へ。
で、選んだのがコレ。
HAREWOOD ESTATE PIOT NOIR
(ヘアウッド・エステート ピノ・ノワール)
「2000円前後のピノ選手権やろうと思うんだけど、
何か面白いのある?」
と言ったフランスのピノ好きの姉男に
「これだとワリとフランスっぽい雰囲気ですよ」
と勧められたピノ。
2010年。。。開けるのは絶対早いと分かっちゃいるけど、
この際「パンチくん、いらっしゃ~い!」だ!
生産者はヘアウッド・エステート。
オーストラリアの西オーストラリア州にあるワイン産地、
グレート・サザン内の海の近く、デンマークという町にあるワイナリー。
オーストラリア地図
1988年に設立された新しいワイナリーですが、
2003年からはオーナーが代替わり。
1998年から醸造を務めている、ジェームズ・ケリーがオーナー。
ジェームズ・ケリー氏
ちなみに醸造タンクは屋外にあるよう
ブドウは手摘み100%。
新旧のフレンチオーク樽で10か月熟成。
以下詳細情報。
●HAREWOOD ESTATE PIOT NOIR
(ヘアウッド・エステート ピノ・ノワール)
収穫年:2010年
生産国:オーストラリア(ウェスタン・オーストラリア州)
生産地:グレート・サザン/デンマーク
生産者:ヘアウッド・エステート(ジェームズ・ケリー)
輸入元:(株)kpオーチャード
購入店:ワインショップ・フジイ
購入価格:2000円
アルコール:14%
ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
色: 透明感のある濃いルビー(グラスの底はやっと見える)。
粘性~中の上(ただし、脚に厚み・盛り上がりありオイル様にも)
香り:プラム、牡丹、バラ。ユーカリ、蜜柑の葉のような葉のしっかりした清涼感のあるハーブ。乾き気味の黒い土、ハム、タイム、丁子など茶系のスパイスなど。
抜栓直後は、一直線に上がるアルコール香を軸に
赤い花の香りと、砂糖菓子のような甘いふわふわした果実香が螺旋状に絡み付いているイメージの香り。
ブルゴーニュグラスに替えると、アルコール感が飛び、
甘い果実中心のバランスのいい香りに。
(ただし、アルコールの直線的な香りは3日目まで続く)
味わい:一口めで、辛味を感じるホットなアルコール感とエスプレッソコーヒーのような、かなり樽の効いたアタック。
ドライで、ボディはミディアムアッパー。
樽に続き、
完熟プラムとブラックチェリーをそのまますり潰したような果実味と、
塩をはじめ各種ミネラルが押し寄せ、甘じょっぱく終盤に再び辛味。
喉をすべりおりると、食道がポワッと温かくなる。
各要素がバラバラで、まだ馴染んでいない印象。
まるでオーストラリアのシラーズか、スペインの濃いガルナッチャ・ティンタ(グルナッシュ)を飲んでいる感じ。
抜栓1時間で、ようやくバランスが整ってきて、酸の存在も太く感じられる様に。
ブルゴーニュグラスだと塩気もやわらぎ、後に味わいがまとまりだすと
果実味は濃いが決してベタベタせずに、酸のおかげで引き際が上品なことが分かる。
味わいのバランスが良かったのは、4日目。
全く落ちることなく、ブルゴーニュのエレガンスさとしなやかさが体現される味わいに。
今回合わせたのは
鴨の燻製にミックスコショウの粗挽きをパラリとかけたもの。
ワインのホット感がやわらぎ、果実味の甘さが引き立つものに!
他に相性良しだったのは
北海道産の極太切干大根とひじきを甘めの醤油味で煮たもの。
切干大根の甘さと土の香りがワインの味の質量が引き合い、ピッタリ!
かなりのハードパンチャーなこのピノ。
さすがの姉男も初日はグラス2杯しか進まず、KO負け
ワイナリーによると、
スクリューキャップでも5年は持つそうなので、
あと1年は待ってあげたほうが、暴れ出さずにバランス良く味わえそう。
いや~気温30℃だというのに、ハードな闘いだった~。
※1禁断のオーストラリアのピノ~なぜ禁断かといえば。。。
ピノ・ノワールという品種はワリと世界中で栽培されていますが、同じ品種でも栽培地によってガラリと味わいが変わります。
ピノ・ノワールは他の赤ワイン用国際品種(カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シラーなど)に比べ、それがものすごく出やすい。
ちなみに、
ものすごくザックリと、酸味寄りから厚みがあってしっかり味まで、分けると以下の通り。
★酸味あり、軽やか★
ニュージーランド/ドイツ/日本
フランス
イタリア、チリ
カリフォルニア、オレゴン(アメリカ)
オーストラリア
★しっかり厚みあり★
もちろん、造り手さんや同じ国でも各地の日照量で違うけれど、
私の中では大まかに、こんな感じ。
以上のことから、あまりに濃すぎるピノが苦手な姉男にとって、
オーストラリアは禁断なのです。
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