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駆け出し記者の一期一会

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2008年06月22日
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カテゴリ:音楽
金曜日、長男の高校の合唱祭を聴きに行った。

高校の行事はほとんどが平日である。
「もう小中学生じゃないし、親は来なくていい」という意味なのだろうと、
昨年は運動会も合唱祭もパスしたのだが、
「母さん、合唱祭は仕事休んででも聴いたほうがいいよ」と息子が言う。
バリバリ体育会系のサッカー部員がそんなことを言うのは珍しいので、そうすることにした。

全校生徒約千人。同数以上の保護者を想定すると校内では無理なのか、会場は日比谷公会堂。
1階席を占める生徒達がクラスの出番が来るとステージに上がる。
2階の約1,000席が保護者のために確保されているというので、大丈夫かと思ったら甘かった。
開会ぎりぎりに着いたらほとんど満席で、座るのに一苦労する。
へー!平日の朝からこんなに親が来るとは驚き。
そういう自分も仕事休んで来てるんだから人のことは言えないけどさ。

そもそも私は子どもの合唱が大好き。と言うより滅法弱い。すぐに泣いてしまう。
おおぜいの子ども達が一生懸命歌っているだけで泣けるのだ。
「おかあさん、カッコ悪いから泣くのやめて」
と息子達にたしなめられても、どうしても涙が出てくる。身体の反応だから仕方がない。
初めて生で聴く高校生の合唱もなかなかよかった。まさに青春まっただなかという感じ。

各学年8クラスが2曲ずつ歌うので、3年生の最後までいた私は50曲ばかり聴いたことになるが、
バラエティに富んだ選曲で飽きることはなかった。
「CSOMOS」「春へ」「明日へ」など、中学校でもおなじみの定番合唱曲ももちろんあるし、
森山直太郎作曲の「虹」やスピッツの「空も飛べるはず」といったポップス調もあり、
スメタナの「モルダウ」やシューマンの「流浪の民」のようなクラシックや、
難解な現代曲の合唱にチャレンジするクラスもある。

日本の民謡のアレンジも多かった。
「富山に伝わる三つの民謡」より「むぎや」はいい曲だ。
沖縄民謡の「狩俣むくいちゃ」は一糸乱れぬ手拍子足拍子も見事だった。
「大漁唄いこみ」は、「♪っまつっしィまァーあ~あ」という節回しが巧み。
息子が家でやたら練習していた「やっさもっさ」という奇妙なフレーズの
全容が今日初めて明らかになった。
  ♪やっさもっさ やっさもっさ やっさもっさそっちゃせーー…
   ~みた~か~きいたか~ みはーらーのしろは~・・・
   アラアラアラ~ヨーイヨーイヨイヤナ ハ、ヤッサヤッサ!
ほとんど歌詞のない掛け声が続く「三原ヤッサ節」の高速アカペラ熱唱である。
(帰宅後あらためて楽譜を見せてもらったら、むちゃくちゃ難しかった!
 4部合唱がクライマックスでは8部に分かれて掛け合う。よくこんなの解読して練習したね)
2年生の中では第3位と、まずまずの健闘。
全学年通しての最優秀は、3年生による「ずいずいずっころばし」だった。
こういう民謡アカペラ曲は、西洋音楽の秩序の良さも取り入れた上で、
日本人のDNAに訴えるのだろう。

高校生ともなると、指揮者や伴奏者も堂々たるものだ。
教師の指名やクラスの推薦で照れくさそうにやらされている小中学生と違って、
男子も女子も我こそは!と思う生徒が出てきて、世界のオザワも佐渡裕も真っ青な大熱演!
腰を入れ腕を振り上げ全身でクラスをリードする。
ピアノもすばらしい。考えてみたらもう10年以上習っていて、
中には音大に進む子もいるわけだからね。

学校行事の合唱祭が面白いのは、クラス対抗で競うからだと思う。
クラスというのは雑多な集団で、音楽が得意で歌うのが大好きな生徒もいれば、
スポーツマンだが音楽は苦手とか、カラオケは好きだがコーラスは嫌いとか、
そもそもこういう学校行事自体がカッタルイという層もいるだろう。
舞台に並ぶと丸刈りの野球部はすぐわかる。その隣、長めの前髪でしらけた風情はサッカー部?
オーイそこ、ちゃんと歌ってるかい!

プロにしろアマチュアにしろ、合唱団は「歌いたいメンバー」で構成されるのが通常だが、
「あまり歌いたくないメンバー」も含んだクラス合唱というのは学校行事ならではと言える。
「あまり歌いたくない」仲間をいかにその気にさせるかが行事の成否のポイントであり、
さらに上位入賞を狙うには、「音楽へのこだわり」をクラス全体に浸透させることが必要となる。

合唱の練習は、すべて生徒達が自主的に行うようだ。
教師は、生徒の取り組みをあたたかく見守るだけで、とくに手出し口出ししない。
その場合、仕切っていくのは、やはりオーケストラとかブラスバンドとか合唱部とか、
音楽がわかる生徒が中心になるわけだが、愚息の如き体育会系の人間からすると、
音楽系は「人種の違う連中」に映るらしい。

「オケの女子がしゃしゃってて(しゃしゃり出て)、うぜえ(うるさい)ことガタガタ言うから、
マジでキレそうになってシカトしてやった」
まったく口が悪いったらありゃしない。ごめんなさいね。。オケの女子の人。

かく言う私は学生時代を通じて音楽系の部活ばかりやっていたので、
スポーツおタクの不粋な輩(失礼!)への対応に苦慮する女子生徒の気持ちがよくわかる。
「何言ってんの!あんたたちの音程やリズムがずれてるから言ってくれてるんでしょ。
 その子の言うこと、ちゃんと聞いたほうがいいわよ」
「はいはい。オレはまだちゃんと協力してやってるほうだよ」
そうかい。ま、こんな息子も、どうやら昨年の上級生の合唱を聴いて感動したらしい。
だから、今年は親にも来るように言ったのだろう。

なんだかんだ文句を言いながら、クラス対抗となると誰しもやはり勝ちたいもので、
本番が近づくにつれてクラスの団結が強まって盛り上がってくる。
本番を聴くと、そこに至る各クラスのメイキング・シーンが推し量れて面白い。

どうやらこの指揮者はあまり人望がなくてクラスで浮きあがってしまったみたいだな…
とか
ここのクラスは音楽系の生徒が多くて有利だったわねー
とか
この指揮者、政治力ありそうだな・・・よくこれだけクラスをまとめて、たいしたもんだ!
・・・などなど。

歌は「楽しく歌うこと」がまず大事だとは思うが、「楽しく歌っていればいいんでしょう?」
という開き直りの姿勢では、質の高い演奏にはならず、感動も生まれない。
やはり、「音楽へのこだわり」の強さによって、パフォーマンスは全然違ってくる。
「そこの音程が悪いよ」「出だし飛び出さないで」「ここはもっと抑えてメリハリつけよう」
「もっと歌詞の意味をかみしめて」「この歌は何を伝えたいの?」
…息子にとっては「うぜえことガタガタ言う」問題意識が、より良い演奏には不可欠である。

音楽系の生徒がそれをほかの生徒にうまく伝えて、みなで改善の努力ができたとき、
また、技術的なことだけでなく、歌のメッセージを伝えようという意識が全体に浸透したとき、
完全ではなくても、そういうものを目指す姿勢から、
クラスという素人雑集団のコーラスでも、おお!という奇跡のハーモニーが生まれ、
歌詞の心を届けることができ、聴く人の魂を震わせるのだ。
それは、歌っている本人たちにもきっと感じられるに違いない。

そんなふうにクラスで一つのクラス合唱を作り上げる過程は、
社会の縮図を示す好例ではないかと思う。
そして、ここでも音楽の力を感じるのである。
だから、合唱祭の成功は、おおげさに言えば、
世の中を良くすることにつながるのではないだろうか?

青春まっただなかの高校生たちが歌う姿に希望を見出し、
感涙する愚かな母だった。







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最終更新日  2008年06月23日 14時32分49秒
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