ダージリンを世界の水で淹れてみた
前回、龍井茶で水の違いでお茶の味がどう変わるかを実験してみたら、硬水での味の悪さが際だったため、紅茶だとどうなんだろう?ということで、実験を続けてみました。使用した茶葉は、シルバーポットさんのダージリンセカンドフラッシュ シンゲル茶園。念のために申し上げておきますと、私、中国茶や台湾茶はそれなりに飲んでますが、紅茶に関してはド素人ですので、テイスティングの方法や表現などについては、至りませんがご容赦下さいm(_ _)m水の種類は、水道水、南アルプスの天然水、コホウ泉の水、コントレックスで変更ありません。実験の方法も、龍井茶の時と同じように鑑定杯で、3gの茶葉を150ccの熱湯で5分間です。4種類のお湯を沸かして・・・できました。さて、近くに並べて水色を見てみましょう。左上が 水道水 右上が 南アルプスの天然水左下が コホウ泉の水 右下が コントレックスです。今回も、色の濃さの順番で行くと、コントレックス > 南アルプスの天然水 > 水道水 > コホウ泉の水となりました。軟水の方が水色が明るい、というものが実際にそのまま表れた結果になりました。さて、それぞれの味わいです。<水道水>まずはじめに水道水。あっさりしていますが、渋みが目立ちますね。普通に出し過ぎちゃった紅茶という感じです。<天然水>これまた、かなりあっさりしています。水道水に比べると、渋みはそれほどでもないです。でも、やっぱりコクはない。。。<コホウ泉>それでは、コホウ泉。うへー、渋い!紅茶の香り、甘みはほとんどでず、渋いのみです(-_-;)渋みを一番よく引き出してしまっているような印象があり、薄くて渋い、という表現がピッタリです。紅茶の美味さは微塵もない・・・というと言いすぎのように聞こえますが、そんな感じです。龍井ではあんなに美味しかったのにぃ。。。やはり、水が合わないんでしょうか。茶葉が違うとここまで、違うんですね・・・コホウ泉は、どんなお茶にも万能な水ではないようです。<コントレックス>さて、最後にコントレックス。うわー、ミネラル分が表面に膜を作ってしまってます(-_-;)これは、味も期待できないのでは。。。と思って飲んでみました。すると・・・えっ・・・ ウソ!!渋み・苦みが全くないです!!紅茶本来のというか香りがばしっと一番出ていて、甘みも出ています。紅茶の美味しいところが、ストレートに出ています。ちょっと軽いですがテイスティング用の淹れ方なのに、ゴクゴク飲んでしまいたくなります。水が違うとこんなに違うの???はっきり言って、驚きです。<結論>龍井とは真逆の結論になりました。コホウ泉の水で淹れた紅茶はホント飲むに耐えないですが、硬水のそれは驚きです。こんなにも紅茶の渋みって出ないものなんですね。向こうの人が飲んでいる紅茶って、こういうイメージなのかもしれません。#まあ、ここまで硬い水ではないと思いますけど。いや、これは凄い。新しい発見でした。でも、コホウ泉の水は、紅茶でも杭州産の九曲紅梅(これは龍井茶の品種を使って作られていますので、渋みが弱い)だったら、ひょっとしたら合うのかもしれません。ストックがないので試せませんでしたが、次回は是非試してみたいところです。しかし、美味しいお茶を飲むためには、茶葉に合わせて良い水を、というような気もしますが、それを言っていくとキリがありませんねぇ。でも、冷静に考えてみると、龍井とも紅茶とも、それなりに合う日本の水は、なかなか捨てたものではないと思います。渋みや苦味は、ある程度淹れ方(温度を下げる・蒸らし時間を調整する・茶器の選び方etc...)でカバーできるので、腕さえあれば何とかなる?というふうにも思う今日この頃です。九曲紅梅