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テーマ:中国&台湾(3301)
カテゴリ:旅行
<安渓の中国茶都はどこにある?>
バスターミナルの出口付近にはお茶の販売店があったりして、まさに安渓はお茶の町であることを実感する。 ここまで来た目的はただ1つ。 お茶屋さんの集まる市場のような場所、「中国茶都」へ行き、お茶を買うこと。 しかし、地図が無いので、どこら辺に中国茶都があるのか分からない(-_-) 安渓の地図が無いか、バスターミナルの周りをウロウロしてみたが、見当たらない。 しょうがないから、タクシーに乗るか、と思ったが、タクシーもあまり見かけない。 そのかわり、やたらと声をかけられる。 誰にって・・・ この写真の中にいる、バイクに乗っているおじさんたち。 そう、このおじさんたちは、バイクタクシーの運転手さんたちなのである。 バイクタクシーって何? バイクタクシーというのは、簡単に言うと、2人乗りバイクの後ろに乗っけてもらうもの。 東南アジアでは一般的な形態で、カンボジアやベトナムあたりではよくいる。 ワタシも、アンコールワット観光とホーチミンの観光の時には、さんざんお世話になりました。 危なくないかって? そりゃ危ないですよ、かなり。 事故の確率も高いし、転んだら、きっと大怪我でしょうね・・・ しかし、交通機関はそれしかない(厳密に言うとバスがあるが、地理が分からないのにバスには乗れないし・・・)ので、郷に入れば郷に従えで、乗るしかない。 問題は「どのドライバーのバイクに乗るのか」だ。 誰が安全に、しかも善良なプライスで乗せてくれるかを見極める。 バイクタクシーに乗るというリスクを冒す以上、この目利きが非常に重要になる。 さて、黙っていても、向こうから、たくさん声をかけてくる。 それはボッタクリとかじゃなくて、彼らにとってみれば普通の営業活動(並んで乗るようなバイクタクシー乗り場があるわけではないのだから)。 こちらも目を皿のようにして、ドライバーの顔を見て厳選。 1人、真面目そうなドライバーが声をかけてきたので、こいつなら大丈夫だろうと思い、「中国茶都へ行きたい」と言ってみた。 しかし・・・ワタシの中国語が通じないのだ。。。(T_T) 発音が悪いのかもしれないが、この辺の人たちがしゃべる普通話(中国語の標準語)は、明らかに聞きなれない言葉であり、何度か繰り返してもらって、やっと意味が分かるという状況。 福建省はひと山越えると言葉が違う。1000の言葉がある、と言われる(何でも千とか万になるのは、中国らしいね)。 昔から山がちで交通の便が悪いので、交流があまり生ぜず、各村々で独特の言語が発達してきた地域柄なのだ。 今でも地方へ行くとかなりの訛りのある中国語(普通話)が話されていたり、普通話が通じなかったりする。 #ちなみに台湾語の元になっているミン南語も、福建省生まれであり、今でも至る所で使われている。 しょうがない。筆談だ。 中国茶都、と書いて見せたら、 「なんだ、お前はお茶を買いたいのか。分かった、分かった。乗って乗って」 #ちゃんと、訛っているものの普通話しゃべれるじゃないか。。。(-_-) ということで、バイクに跨った。 さて、このドライバー、ちゃんと連れて行ってくれるのだろうか・・・ちょっぴり不安になりながら、私もバイクに跨ったのでした。 <これが中国茶都だッ> さて、道中。 「お前はどこから来たんだ」 「日本から」 「ええーっ?外国人なのか??」 と、かなりぶったまげた様子。 そりゃ、こんなところに外国人はあまり来ないだろうなぁ。しかも、バイクタクシーに乗るようなやつは。。。(-_-;) #良い子は真似をしてはいけません。 「どこかお茶を買いにいく店はあるのか?」 「中国茶都で見てみる」 「友達がいるんだけど、案内してやる」 ・・・出ました、お友達ネットワーク。 一番多いパターンは、これで観光用のお茶屋へ連れて行かれるというケース。 まあ、受け流す為に、とにかく最初は中国茶都へ行ってくれ、そのあとで考えると返答。 #しかし、このドライバーの素性が分かると、お友達ってのが当たりだった。 バスターミナルから、バイクで10分ほど。 門をくぐって、中国茶都へ入る。 エーーーー、こんなに広いの??? 写真の奥のほうに大きな建物があるけれども、これが広大な駐車場(3000台以上は収容可能だろう)を取り囲むように4、5棟立っていて、さらに長屋のようなお茶屋さんの建物がある。 中国らしいスケールだ。 #ホームページを発見!敷地面積は18万平方メートルだそうだ。ありがちな言い方で言うと、東京ドーム4個分である。 交易所にもなっているので、中国銀行が入っていたり、長期滞在の人向けに、旅館があったり、レストランがあったりもする。 まさに、お茶のためにできた、巨大施設。それが、中国茶都だ。 しかし、人口100万人の安渓県で、こんなにお茶屋さんが必要なのか??? ・・・と思って調べてみたら、取引量はうなぎのぼりで、2005年の取引額は10億元(150億円)を突破したらしい。 <中国茶都のお茶屋さんに突撃> で、バイクのお兄ちゃんは、長屋の方へバイクを進めていく。 その中の1軒の前でバイクを止める。 「ここだ」と。 そこは、4、5坪の店舗面積の問屋さん。 子供を中心に一生懸命茶葉の茎取りをしている。もう、あたり一面にお茶の香り。 栄発茶行 というお茶屋さんだったのだが、ここの葉社長がお出迎え。 #お茶屋さんの社長で、葉さんというのも、面白い。。。ちなみに、名刺は「叶姉妹」みたいなことになっているが、これは「葉」の簡体字なのだ。 うちに来た最初の日本人だ、と喜んでる。しかし、この人の中国語の訛りがものすごくて、良く聞き取れない。 隣にいた娘さん(高校生ぐらいか?この子は非常に綺麗な普通話を話す)とドライバー氏に翻訳してもらいながら、会話をする。 で、早速お茶。 <試飲> 念願の本場モノの安渓鉄観音を淹れてくれる。 あ、茶器は勿論、小さめの蓋碗です。 凄く薄手の蓋碗で茶杯なんかは熱湯に入れて温めていて、ピンセットで掴んで出すような程、お茶が冷めないように気を使っている。すごく粗雑に茶葉を扱っているようだけれども、理に適ったことはきちんとしている。さすが、安渓。 まずは、茶葉の香りをかいでみろ、と言ってくる。 見た目は緑。とにかくきれいな緑。 エーーー、茶葉の段階でこんなに香りがするものなの?? これは、スゴイお茶ですよ。 とてもこれから、美味しいことが起こりそうな予感。。。 で、きっちりスケールで7gを計り、それを蓋碗に入れる。 お湯を最初に注いで、蓋碗のふたを取り、香りを嗅がせてくれる。 どっひゃー、という香りの高さ\(^o^)/ 表現力が乏しくて申し訳ないのだが、これ、本当に茶葉からだけ出ているのかというぐらいの清香系の香り。クラクラしてきます。 一煎目は少し置いておいて捨てる。やっぱり現地でも捨てるものらしい。 さて、2煎目。蓋碗から茶海を通さずに直接茶杯へ注いでもらう。 飲んでみなさい、と。 う、美味すぎる。。。(^・^) 異次元の美味さ・・・ 口当たりはものすごく軽く、口に含んだだけで、花の香りがふわっとする。 しかし、味はしっかりしていて、ただの香りだけのお茶ではない。 かと思うと、あとからのどの辺りが甘くなってくる。 これが、安渓鉄観音の特徴、「回甘」というものらしい。 残念ながら、日本では回甘を味わったことが無かったが、こりゃスゴイお茶だ! #ちなみに、現地の人は、口をすぼませズイッと音を立てて飲み、口の中でペチャペチャさせながら味わいをみる。 あとで値段を聞いてみたら、1斤2000元(500g・3万円)のお茶だったそうで、そりゃ美味いわ(^_^;) #しかも、流通マージンがあんまり乗っていない段階で3万円ですからね。末端価格(麻薬みたいだ)にしたら、いくらのお茶だったのか・・・ 別の茶葉も含めて、何杯か飲んだところで、どんなお茶が欲しい?とのこと。 いや、1斤2000元は買えないけど、1斤500元ぐらいの無い?と聞いてみた。 すると・・・ 「お前はうちに来た最初の日本人だし、友達だから(おいおい、まだ初対面だよ)、このお茶500元でいいよ。何斤欲しい?」 という信じられないお言葉。。。 とりあえず、2斤お願いしちゃいました。 #アモイに戻ってから、何軒かお茶屋さんを回って試飲してみたが、1斤1000元の茶でも全然香りが違っていた。よほど、良いお茶だったに違いない。葉さん、ありがとー。 そしたら、1個1個7gずつに包装してやる、とのこと。 ↑これが7gパック。 7gとはどういうことかというと、蓋碗1杯に7gのお茶を入れるのが安渓では適量とされている。 蓋碗なんて110ccとか、そのぐらいなので、お湯を注いで膨らむと茶葉がてんこ盛り、という状態になる。 しかし、これが適量である、と彼らは言う。 ↑このぐらいのイメージ。 今回の申し出は、7gを1袋の状態にして、1個1個、真空パックをしてくれるというのである。 2斤だから、全部で140袋ぐらい7gを計り、詰め、真空パックをするという恐ろしい手間がかかる。 これなら、確かに1回1回量らなくても、美味しいお茶が飲めるし、何より小分けパックの1回ずつだから、日持ちもする。 なんて素晴らしい、申し出なんだ(T_T) ・・・でも、今から1つ1つ娘さんがやるので時間がかかる。 それで、聞茶をしてみないか、ということになった。 さて、安渓流の聞茶とは・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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おぉ~。美味しい鉄観音が飲みたくなってしまいました。でもストックが・・・(笑)
(2006.05.13 15:21:23)
やはり、ちゃんとしたお茶屋さんって小分け包装してくれる
んですねぇ。 それにしても、その茶葉いいですね~~~。 素晴らしい色と形。 あー、その香り嗅いでみたいですわー!!!! (2006.05.14 16:22:25)
ちび子113さん
焙煎を軽くしかしていないお茶なので、鮮度が落ちやすいんだそうです。 それで、少しでも鮮度の低下を抑えるように小分けにしたり、冷蔵保存したりするみたいですよ。 香りがものすごい分、手間のかかるお茶です。 でも、そのおかげで、一度このお茶を入れると、家の中に鉄観音の香りが、充満するほどです^^ (2006.05.14 17:30:02) |