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カテゴリ:(完結)東京歩きめぐり
2015年01月14日(水)快晴 09:30 JR品川駅 高輪口 、【 東京歩きめぐり 第33回 】を歩き始める。国道15号線「第一京浜」を横断し、品川プリンスホテル北側の「いちょう坂」を西に上る。ホテルのある高台は、かつて久留米藩下屋敷があったところ。明治維新後は、元長州藩主 毛利公爵家の東京邸。戦後 国土計画興行に売却され、ホテルとなった。 高輪の高級住宅街をぐるっと回ってから、品川プリンスホテル南側の道を東へ歩く。突き当たりで高台を下りる階段は、かなりの標高差がある。第一京浜に出て、坂道を南へ上る。交差点に「八ツ山橋」の標識。この辺りは高輪台地の突端にあたる丘陵で、海岸に突き出た州が八つあったところから八ツ山と呼ばれたとも言われる。 八ツ山の高台にあるのが「三菱開東閣」。近江水口藩の下屋敷を伊藤博文が邸宅としたところで、のちに三菱財閥の3代目総帥となる岩崎久弥が、1889年(明治22年)伊藤から購入した。2代目総帥をしていた岩崎弥之助がこれを譲り受け、イギリス人建築家ジョサイア・コンドルの設計により、1908年(明治41年)洋館を完成させた。 戦時中の空襲により建物の大半を焼失してしまうが、戦後 三菱グループが修復し、迎賓施設として使用している。一般公開されていない三菱開東閣は、石垣と塀に囲まれ、鬱蒼とした木々のために敷地内の様子を窺うこともできない。空中写真を見ると、洋館の屋根と洋風庭園が確認できる。 八ツ山の高台から、崖下の「高輪南町児童遊園」に下りる。狭い用地内で高低差を解消するため、階段は九十九折り。八ツ山北側の低地にある公園なので、日当たりが悪い。公園からしばらく北へ進み、長いコンクリート階段を上がって、ふたたび八ツ山の高台に出る。 「ソニー歴史資料館」前の坂を下り、「八ツ山の坂」の途中に出る。この辺りはかつて「ソニー村」と呼ばれ、ソニー本社をはじめ 関連するビルが建ち並んでいた。2007年 本社は港区港南に移転。この地区の関連ビルの売却も進み、ソニー村は消えつつある。 八ツ山の坂に「旧・因幡鳥取藩池田家下屋敷跡」の解説板があり、それによるとソニー村の南の高台には、大名屋敷があったことが分かる。跡地を歩いてみるが、戸建とマンションの高級住宅地になっていて、期待をしてはいなかったけれど、やはり大名屋敷の痕跡は何も見つからない。跡地の南端には「翡翠原石館」がある。ヒスイの原石や加工品を展示する博物館。窓辺に飾られたヒスイ製三輪自転車タクシーの写真を1枚。 「御殿山庭園」へ向かう。御殿山は高輪台地の最南端に位置する高台で、徳川将軍が鷹狩りの際に休息した品川御殿があったため そう呼ばれる。庭園がある御殿山トラストシティ付近は、明治・大正時代に活躍した実業家 原六郎の邸宅があったところ。緑濃い日本庭園をひとめぐりする。 庭園を出て、JRの大動脈を跨ぐ「御殿山橋」に寄る。1車線一方通行の狭い陸橋。下を走るのは、新幹線・山手線・東海道線・京浜東北線・横須賀線・成田エクスプレス。引っ切りなしに電車が通る。「御殿山の坂」を下り、11:05 目黒川に架かる居木(いるき)橋 、【 東京歩きめぐり 第33回 】はここで終わり。 品川駅 → 居木橋 : 5.8 km お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.01.17 11:05:21
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