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10月の読書メーター
読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2930ページ ナイス数:11ナイス こだまでしょうか、いいえ、誰でも。―金子みすヾ詩集選 本当にあざとい本。でも朝吹は前々から金子みすゞの詩集を読んでみようと思ったのでちょうどよかった。「浜は祭りの(改行)ようだけど(改行)海のなかでは(改行)何万の(改行)鰯の弔い(改行)するだろう。/『大漁」」というまなざしは温かい。一方で「海は真っ青(改行)雲は白(改行)赤いお舟は(改行)/『赤いお舟』」というあたりが彼女の表現の限界か。 読了日:10月30日 著者:金子みすヾ どうぶつ家族―Mitsuaki Iwago Photographs あまた出ている岩合さんの動物写真集の最新版。いつ、どこで眺めても癒されるう。一家に一冊お勧め。 読了日:10月24日 著者:岩合 光昭 酒とバカの日々 ― 赤塚不二夫的生き方のススメ 朝吹よりひと世代上の傑物の語り口。昔は確かにこういう酒の飲み方をする人が沢山いた。我々の世代からだんだん減ってきて、今の学生にはほとんど見られなくなった。そしてそれはたぶん、よくないこと、なのだろう。曰く、「大の男が、自分の小さな宝とか、物をだいじにしてどうするんだって思う。まだ、成熟できていない証拠。」あるいは「酒がおもしろいわけじゃないんだよ。酒を飲んでる人間がおもしろいんだ。」と。しかし一方、赤塚不二夫には不滅の名言、「それでいいのだ」がある。朝吹は、それでいいのだ、と思う。 読了日:10月24日 著者:赤塚 不二夫 アフリカ大陸一周ツアー―大型トラックバスで26カ国を行く (幻冬舎新書) 1年かけてアフリカ大陸の沿岸部を中心に一周するツアーの話。旅することそのものに意義を見出すタイプの人には向いている。朝吹もちょっとその気になりかけたが、過酷すぎて無理とあきらめる。途中、奴隷輸出基地だった町で「奴隷とキリスト教はワンセットなのか」なんて今更過ぎる溜息を洩らしてみたり、「砂漠にいると太陽より月のほうがうれしい存在になる」なんてすごい現実感を伴うファンタジックな文脈で語ってみたり、なかなか読ませる文章。 読了日:10月24日 著者:浅井 宏純 黎明の叛逆者 壬申の乱研究の先行文献(小説)調査の一環。うーん、これは大胆な仮説。戦前なら不敬罪か何かで引っ張られるかもしれない。そういう意味では井沢ワールド全開って感じ。著者の引いた想像力の補助線の方向について行ける人なら面白いだろう。これも朝吹仮説とは違う。ますます新発見の予感・・・。 読了日:10月10日 著者:井沢 元彦 天の川の太陽〈下〉 (中公文庫) 「乾坤一擲の大戦争に危惧の念など必要ではない」って、正しいけど、そんなシチュエーションにぶつかったことって、幸か不幸かまだない。ところでこの時代の人たちって、バイリンガルは当たり前、下手すると3か国語も4か国語も平気で話せたとはすごい。今の日本人、不勉強? 読了日:10月10日 著者:黒岩 重吾 天の川の太陽〈上〉 (中公文庫) 壬申の乱関連の先行文献(小説)調査の一環。予想通りあほの中大兄、智謀と人情にあふれる大海人という想定。違うんだよ、ホントは。しかし讃良(ささら。のちの持統天皇)の造形は新鮮で面白い。確かにこのくらいでないと後に大津皇子を天武天皇が崩御してすぐに殺したりはできないかもしれない。いずれ、朝吹仮説はまだ発見されていない模様。 読了日:10月10日 著者:黒岩 重吾 壬申の乱―天皇誕生の神話と史実 (中公新書) 天智天皇の息子の大友皇子が何故簡単に大海人皇子に負けたのか、昔から不思議だったので読んでみた。両者の言い分を公平に聞く、とする著者の姿勢はそこそこ説得力があるが、やはり天智天皇の奸智を見落としているように感じる。本質は通説にも無く、著者にもない。朝吹、新発見の予感・・・。なーんちゃって。 読了日:10月10日 著者:遠山 美都男 「進化論」を書き換える 何を以て「書き換える」のか不詳(著者のせいというより編集者の頭の整理が消化不良だったせいかとも思うが)なれど、哺乳類で単為生殖が見られない理由(キリストはそれで生まれたと聖書にあるが)が遺伝子の発現のレベルで明らかになったとか、ゲノムの解釈系は卵(すなわちメス)の特権であり、従って表面に現れる姿かたち(頭の中身も含めて)は母系の影響を強く受ける、とか、刺激的な情報満載。さっさとは読めないけれど、秋の夜長に如何? 読了日:10月10日 著者:池田 清彦 2011年10月の読書メーターまとめ詳細 読書メーター お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.11.26 13:50:21
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