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カテゴリ:心理学 メンタル 悩み、読書
読レポ第1995号 カール・ロジャーズ ~カウセリングの原点~ 著:諸富祥彦 第5章 ロジャーズのカウセリング/心理療法 最初にロジャーズのアプローチの本質をどのようにとらえているかを説明する。ロジャーズの概念の説明は、その後でおこなう。そのほうが、このアプローチの本質を端的に伝えることができるように思うからである。 「深い、ほんものの傾聴」とは、ロジャーズが、「クライアントが、自己と経験の、内側の最も深いところを探究していく、その同行者となること(Being a companion to the client in the client’s search for the innermost aspects of seli and experience)」(Rogers & Russll,2002)と言っている、そんな仕方でクライアントの内面世界に深く入っていく傾聴である。ロジャーズは言う。 セラピストの役割は、クライアントが、自己と経験の、内側の最も深いところを探究していく、その同行者となることであると私は考えています。誰かが共にいてくれると、それまで否定していた問題に向かい合うことができやすくなるのです。「暗闇に向かって歩いている感じんがしています」とあるクライアントが言いました。「誰か、同行者がそばにいてくれると、一人でいるのに比べて、とても楽になれるんです」 いいセラピストは、クライアントとしっかりそこにいることができます(the good therapist is with the client)―ある時は少し前を、ある時は少し後を、でも先に行きすぎたり遅れすぎずに。だからクライアントは「私とちゃんと一緒にいてくれるですね。私が今どこにいるか。わかってくれているんですね。この瞬間に感じている恐怖を理解してくれんですね。今この瞬間に気づいたことをわかってくれるですね」―そう感じるのです。 この在り方は、とても安全です。セラピストの役割は、安心感があり、理解してくれる、同行者でいてくれる、そうした真実の関係(a saie, understanding, companionable relation-ship which is real)を提供することにあります。セラピストは見せかけで行動しません。セラピストはクライアントとともに、体験のただ中にいるのです。(Rogers & Russll,2002) ロジャーズの言う「受容、共感、一致」は、あくまでこのこの「深い、ほんものの傾聴」「クライアントが自己の最深部を訪ねてゆく同行者になること」という在り方が体現できている時、セラピスト自身がそこで体現されている自らの在り方を見つめ時、ある側面から見ればそれは では、「深いほんものの傾聴」とは、何か。それは他学派、たとえば認知行動療法のセラピストが、「私たちも温かくていいねに傾聴していますよ」と言う時の傾聴とは、何が違うのか。ロジャーズのアプローチの傾聴と、他のアプローチの傾聴は何が違うのか。 私は、それはまず「意識のモードの違い」である、と思う。 と著者は述べています(私の捉え方の要約と割愛)。
それには、ロジャーズの言っているようにクライアントに安心感をあたえることが必要だと私も思います。14年の話し合いのファシリテーターの経験からも、人は安心感があると、自分の内側のモノが見えてきて、勇気がでて、表現していきます。ファシリテーターもセラピストとも同じような気がします。 そのためにも話し合いのファシリテーターも「良い傾聴」のスキルが必要だと思います。 どんな、人でも「良い傾聴」ができて行けば、社会も争いや対立も減少してくると思います。 すべての学校教育にも「ほんものの傾聴」が学べる授業があればいいなと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.02.24 21:52:02
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