カテゴリ:着ぐるみを考える
先日中野で行なわれた、ケモノ着ぐるみオンリーOFF会「【fullmoff(ふるもっふ)】着ぐるみ交流会」は参加者も多く盛況だったようですね。私もかねてより製作しているケモキャラが出来上がっていれば行けたかもしれないのですが…。それでもこのようなケモノ着ぐるみオンリーの交流会は東京近郊では定期的に行なわれているのでそのうち参加したいと思います。
この時会場内の様子は一部Ustreamで配信されたようで、現在もその時の動画を見ることができます。 この様子を見て「あーかわいぃー!」とか「ふわふわだー」と、真っ先に思った人はきっと着ぐるみが大好きなのかも知れませんね。 さて、ここからが本題。想像力を働かせて脳内で変換して下さいね。 仮に、この状況がすべて動物着ぐるみではなく、歴代の戦隊ヒーローたちだったらどうでしょうか。あるいは全員ウルトラファミリーとか。やっていることも中の人も全て同じで着ぐるみだけが違う状態を想像してみます。 映像を見た人は真っ先にどんな反応をするか予想すると、ケモノ着ぐるみの様な「好意的な反応」よりも「嫌悪」を感じる人の方が多いと予想されます。男性キャラによるハグは嫌という人もいるでしょうし、ヒーローと言うキャラクターの印象から「あるべき姿と違う状況は受け入れ難い」のかもしれません。しかし、このあるべき姿というのも、ただの思い込みかもしれないのです。 もちろん、このブログを読んでいる人の中には「戦隊スーツの方がいい」とか「ウルトラのほうが萌える」という人も大勢いるとは思いますが、世間一般ではそのような趣向はフェチとして扱われ日常では表面化されません。 では最近のアニメの美少女ヒロイン達ならどうでしょう(脳内補完MAXでお願いします)。深夜アニメのワンシーンとさほど変わらないシチュエーションに見えなくもないですが、どんな反応が予想されると思いますか?キャラクターにあるべき姿という意味ではクリアしている様な気もしますし、映像で見る限りは破綻していない様に思えます。 これらは3DCGで例えるなら、アクションはそのままでスキンを変えただけなのですが、映像を見る人には外見が変わるといろいろ複雑な衝撃が走る訳です。 中の人は「何を着てもやることは同じだし、暑苦しさも同じ」といたって冷静かも知れませんが、外見が変わると影響力が全く違うのです。 そのキャラによるそのシチュエーションがどんな人のツボにはまるか、逆鱗に触れるかはなかなか予想できません。そして、ほとんどの人が自分自身の趣向や感覚を無意識に正当化したがるため、自分の理解を超えた表現や趣向を拒絶してしまいがちです。個人的に拒否するだけならまだしも、弾圧したり、禁止したりすることはあってはいけません。個人の数だけ趣向があり、表現がありますから、自分の理解を超えたからと言ってそれが間違いだとは言い切れません。 今度の都知事選で争点の1つとなっている東京都青少年健全育成条例改正問題ですが、自分が理解できない表現を規制するよりも先に、正しい性教育と表現や著作の自由と権利の保護に付いて「小学生のうちから教えるべきかどうか」真剣に考えていただきたいのです。現在の小学生は40年前に比べれば「大人と子供」ぐらい知識量も生活パターンも変化しています。候補者達は「私が子供の頃は」なんて言ってないで、現代を大人として暮らさなければならない小学生たちの立場になって教育を考えてほしいのです。そのうえで、表現の自由とそれを受け止めるシステムを構築する必要があります。そしてそれらの自由な表現がコンテンツ産業の重要な部分を担える様に育てなければなりません。 候補者は皆スーツでネクタイで「なーんだ、見かけは全員同じじゃん。中身も大して変わらないだろ」と思われているかも知れません。もっと中身をさらけ出してもらいたいのです。最後にカードを切ったからと言ってそれが有利とは限りません。 そして、「理解できないこと」を解ろうとする努力をし、それを受け入れる柔軟性を持ち合わせた都知事が登場することを願ってやみません。 だって、そうじゃないと、次回このイベントが開催できなくなっちゃうかもしれないしね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.03.01 16:47:06
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