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カテゴリ:株式投資
連続で書籍の紹介、今回は投資関係です。
![]() 20年の統計情報を元に、これから10年のロードマップを提示しており、 当たるかどうかは別にして、分かりやすい内容になっています。 このロードマップによって、 「具体的に、いつ、何に、投資すればいいのか?」 という問いに答えようとしています。 例えば、出版社 / 著者からの内容紹介にもある通り、 2006年までは成長株投資、 2006年~2008年までは小型株+債券投資、 2008年~2013年までは割安株投資、 2013年~2015年までは小型株+割安株投資、 2015年からは成長株投資、 といった具合です。 特徴としては、景気・金利・株価・為替で説明をしている点でしょうか。 元となっている統計情報も数多く紹介されており、 例えば、日経スタイルインデックスを参考にして、 時価総額とPBRとROEから、大型~小型、割安/成長と分類し、 過去のパフォーマンスを調べ、次のように紹介しています。 1986年4月~2005年3月の年率
これを見ると、どの期間でも小型割安株投資のパフォーマンスが1位です。 しかし、1年毎に見てみると、
となり、例えば1996年度~1999年度では小型割安株が低迷し、 大型成長株が良かったなど、数年の期間では、 投資スタイルにより違ったパフォーマンスの差が出ていたのが分かります。 狭義の話では、グロース⇔バリューなどを切り替えていく ”スタイルローテーション”というスタンスが、 パフォーマンスに大きく貢献しそうです。 他にも、 ・米国SP500のPER推移(期間毎の平均、最小、最大) ・日本の景気循環(拡大期間や後退期間の統計) ・景気拡大期の株価の上昇率とGDP成長率の比較 ・オーバーキルの期間の金利推移 ・米国と日本の調整速度の違い(株価、名目GDP、失業率、物価、デフレ) などが紹介・考察されています。 筆者は、タイプの異なる投資対象に資金を分散して振り向ける分散投資を 推奨しています。 そして、分散投資の成功のカギを握るのは、 補完関係にある資産をいくつも選んでいくという作業とともに、 「結果が出るまでの適切な時間=投資期間」であるため、 資産だけではなく、時間をマネジメントするということが必要になる、 と説いています。 しかし人間は弱いものなので不安になることもある、 だからロードマップが必要なのだと、説明しています。 アセットアロケーションという言葉は使っていませんが、 時代に合わせ、組み入れ資産を入れ替えていくという意味で、 同じ意味だと思います。 株式投資一本では、選択肢が極めて限定的であり、 片肺飛行にならざるを得ません。 またもっと広い視野で資産全体を見なければ、 それこそ大きな機会損失になりますし、 情報も入らず、知る、学ぶ、経験するせっかくの機会を逃してしまう、 という筆者の主張は、長期の分散投資に繋がっている訳です。 まあ、投資スタイルというものは、 結局のところ、その人が何をゴール・獲得目標としているのか、 による部分が大きい訳ですが、 金儲けそのものが目的でない場合は、 上記のスタンスはオーソドックスなものなのだと思います。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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