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テーマ:ミステリはお好き?(1432)
カテゴリ:Mystery
第一部
高校時代、不良チームの暴行によって人生を滅茶滅茶にされた先輩木田の復讐を誓った 樋藤清嗣は、報復のターゲットである6人とともに島原湾に浮かぶ孤島徒島へと赴く。 しかし何者かに先を越され、到着早々彼らのうち一人が殺され、続いて殺人の第一発見者が次々と殺され....... 殺人犯は何者なのか。 何故犯人は被害者の舌を切り取るのか。 そして何故第一発見者ばかりが殺されていくのだろう。 第二部 孤島事件から三年後。 やはり殺人の第一発見者が連続して殺される事件が三件起きる。 警察官新田如子と相棒瀬名環は三番目の第一発見者、清掃センター職員の横島真莉愛の警護にあたり、犯人捜査に乗り出す。 第一部でクローズドサークル本格ミステリー、第二部で警察小説。 それぞれの面白さで一冊で二度おいしいといいたいところだが うーーんんん、一部はトリックとホワイダイニットは盲点をついていて多重推理と多重解決を横糸に巧妙に構築されているが、フーダニットは最初から怪しい奴がやっぱり.....では孤島もののサスペンスが半減で残念。 これは第二部のフーダニットに意外性を持たせるための布石として、わかりやすい犯人にしたのかもしれないが。 二部の終盤にきて一部の謎の怒涛の伏線回収となり一部の推理、ホワイダニットも覆される。 そうきたか、と膝をうちたいところだが 「意外な犯人」と、種明かしされたある登場人物の正体は後出し感が否めない。 そのうえ真犯人の人物像にしても、猟奇的連続殺人を犯行動機としては納得がいかないこじつけを感じる。 トリックの着想、ストーリーの構成力に非凡な才を見せる若手だけれど、今作は書かずもがなの要素、人間描写と社会問題を取り込み過ぎて長大な文脈となって、本格ミステリの魅力的要素を水増ししているごとくで、力作なのはわかるが物足りなさを覚えた。 。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.15 00:00:18
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