風もなくよく晴れた本日、札幌市のはずれ東部緑地を歩いた。

緑地公園をまたぐ高架下のコンクリート支柱に、影がくっきりと描くのは、

秋の午後の対角線。

未だ紅葉のはじまり。

夏ほど自己主張しなくなった緑と、うすい茜が弱気に入れ替わりはじめ、

遠慮がちに森の中へ広がりだす。

休日出勤を止めちまったあなたへ、「たいへんよくできました」。

黄もまだ淡く、十五夜もまだなのに、

種を孕んで開いてしまったすすき穂。

ひと足お先に秋を急ぐ、つる植物の葉。

葉の先から、ちょこっと赤くなりはじめたカエデ。

押し黙って咲く、秋の野の花。