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When the music's over―ともるー'sブログ

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2008.07.31
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人間のおとうさんは、どっちかっつーと
わけわかんない系のいろいろなもの
っつ~のが好きで、
作家でも、映画でも、音楽でも。

あ、
「昔のサブカル系」
とか
「ビッグ・マイナー(by手塚治虫)」ってくくっても
い~かもしんない。

で、ま、そ~ゆ~わけで作家的にはフィリップ・K・ディック
どぁい好きなのさっ!

...とゆ~わけで
スキャナーダークリー
A Scanner Darkly
スキャナー・ダークリー

右は、2005年11月に出たハヤカワ文庫版。
訳はハヤカワ版でディックをずいぶんと訳しておられる浅倉久志さん
手堅い仕事してます。

左は、こっちが「持ち物自慢」なんですけど、1991年11月に出た創元SF文庫版。
今、「訳者の名前で本が売れる」と言われている山形浩生さん
山形さん学生(院生?)時代最後の訳(って訳者あとがきに書いてあった)。

ホントはさ、1980年サンリオSF文庫から出た飯田隆昭版も持ってると
いかにもマニア!って感じでかっこよかったんだけど
欲しかったけど、手ってゆ~かお金がまわらなかったし。
ずいぶん前にあった古本市の絶版!サンリオSF文庫フェア!でも
見つからなかったい!
くっそ~!

訳はね、はっきり言うと
山形さんの勝ち!


冒頭のワン・パラグラフを引用すると

浅倉版
あるとき、ある男が、一日じゅう突っ立ったまま、髪の毛にわいた虫を払い落としていた。医者は、髪の毛に虫などわいてないよ、という。男は八時間もシャワーを浴び、熱い湯の下に立って、虫に刺される苦痛をえんえんとこらえつづけたあと、浴室を出て体を拭いたが、まだ髪の毛の中の虫は死なない。というより、いまでは全身に虫がわいていた。1ヵ月後には、両肺のなかまで虫が巣食うようになった。


山形版
むかし、一日じゅうつっ立って髪の毛からムシをふりはらっているやつがいた。医者には髪にムシなんかいないと言われた。八時間シャワーを浴び続け、ムシの痛みに苦しみながら何時間も熱い湯の下に立ったのに、出てからだをかわかしてみると、髪にはまだムシがいた。それどころか、ムシは全身にたかっていた。一月後には肺のなかにまでムシがいた。


ほらね?
でも山形さんが書いておられるように「最大限に口語っぽ」い文体で訳されているため
再読の上、現在から見てみると、1980~90年代の「口語」ではあって、違和感はある。

ま、浅倉さんの新訳はそういう事情ではなくて、映画化に伴う版権異動があり
そのためのものであるらしい。

作品自体は?っていうと、
ディック作品にみられる破綻がない、良い作品です。
ドラッグで壊れていく麻薬おとり捜査官が哀しい
ある意味「ダークな『アルジャーノンに花束を』」って言っても、それほど間違いではないと思う。

「スキャナーダークリー」も「アルジャーノンに花束を」も
ある種のレクイエムですが
1960~70年代のドラッグカルチャーの中で亡くなっていった身近な人々を
ディックは、やや葛藤しながら、しかしながら親しみを込めて
鎮魂歌を詠い
彼らの言葉、彼らの在り方を残そうとしています。

...ほんとはさ、人間のおとうさん的には
ヴァリス」とか「聖なる侵入(←在庫切れ!しっかりしろよ、楽天ブックス!)」
のよ~な
不安定でグラグラするようなディックが好きなんですけどね。



さいごに、山形さんの言葉をあげておきたい。
本書の題名がA Scanner DarklyであってThe Scanner Darklyではないことは気を留めておいていただきたい。愚直に訳せば『おぼろな盗視聴機の一人』となるだろう。
(中略)
これは特定の個人に起こった特殊な出来事じゃない。アメリカ中で起きた数多くの事例の一つにすぎないんだ、というディックの主張がこんなところにまで顔を見せているわけだ。
もちろん実際には、すべてのヒッピーがディックの友人たちのような不幸な末路をたどったわけではない。ほとんどのヒッピーやジャンキーは、それなりに生き延びて、株屋になったりリゾート開発の手先になったり、あるいはドロップアウトとしての生活を貫き通したりして、1990年代までなんとかやってきている。
ディックが描いているのはペシミスティックなうそだ、というわけではない。当たり前の話だが、人の数だけ人生があり、属する社会的文化的な複合体があったというだけのこと。『暗闇のスキャナー』も、たかがそのなかの一つの複合体の産物にすぎないということは忘れてはならない。これは本書の小説としての価値をなんら貶めるものではない。


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しかも、キアヌ・リーブスだってさ。
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DVD スキャナー・ダークリー 特別版


もひとつ。

アルジャーノンに花束を

引き続き
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Last updated  2008.08.02 02:48:44
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