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テーマ:本のある暮らし(3218)
カテゴリ:愛する本
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『硝子戸の中』大正4年3月初版 大正6年9月第9版 岩波書店 夏目漱石の『明暗』執筆の直前に出版された随筆集。 大正4年1月13日から2月23日まで朝日新聞に連載されたものだ。 しかし、この本は再版であるので奥付の著作名は「故夏目金之助」となっている。 この作品を書いていた頃の漱石は体調が思わしくなく、風邪を引いて部屋の中に閉じこもっていた。硝子戸を通して作品を仕上げたのである。 この作品は「がらすどのうち」と読むのが正しいと、ある本で読んだことがあるが、作品のルビにには「がらすどのなか」と打ってある。本文中では「うち」と読んでいるので、その辺りはどちらでも良いのか。 確かに「うち」と読んだ方が作品世界には合致してるのかも知れぬ。 保護用の硫酸紙がかかっているので色合いが解らないが、きわめて美しい本である。 大きさは変型文庫本程度、しかしながら天金仕様であるのが当時の本らしい。 ★☆ 『硝子戸の中』が手に入ったので残るは『四篇』と『道草』のみになりました。 気長に行きたいものです。 しかし、『四篇』はなかなか中古市場にも出てこないし、出ても私の手の届かない本だからな・・・うむ。
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最終更新日
2012.07.24 22:05:10
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