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カテゴリ:社会・政治・時事
![]() しかし今、ニュースになっているのは「オスプレイ」に関することばかり。 「慰安婦」に関する発言は、一旦棚上げ状態になったようにさえ思える。 世間の関心を、巧妙に別の問題にスライドさせることに成功したのか? しかし、今回程ではないにしろ、橋下氏が追いつめられたことは多々ある。 それは、どういう経緯で、そのような状況となったのか、 そして、その状況を、どのような手段・方法で切り抜けてきたのか、 そういったことも、本著を通じて知ることができる。 色々な相手、色々な場面での鬩ぎ合いにおいて、 時に、相手のガードを奪い去り、突き破りながら、激しく攻撃し、 時に、相手の攻撃を上手くかわし、自らの体力とポジションを維持しつつ、 常に自分に有利な状況を作り出し、最後は自らを勝利へと導いていく。 橋下氏のこれまでに見られた行動を、『兵法三十六計』になぞらえ解説した本著は、 なかなかユニークで、読み応えがあった。 そして、一見、橋下氏を大絶賛しているように見える本著ではあるが、 全て肯定的な記述に終始しているわけでもない。 「一族郎党どうなるか」というセリフは、フツーの人間でも使うまい。(p.18) 死にものぐるい、議席を得るためだけではない、根本を変える、 安定した生活を過ごしていてはダメ、もう一回ギラつこう-。 文言を並べてみると論旨がよくわからなくなるが、 なんだかデッカイ構想をぶち上げているということは確実に伝わってくるではないか。(p.83) なんや、ようわからんけど、とにかく大阪はいまのままじゃアカンみたいや-と 聴衆の心に「大阪は都であるべし」という思いが刷り込まれることになる。(p.193) 橋下氏が用いる「言葉」や、述べている内容、そのメッセージを受け取った聴衆の感覚、 そして、大風呂敷を広げ、前言撤回を厭わない姿勢。 読み手が、そこに何をどう感じ、橋下氏にどんな印象を抱くかは、 人それぞれ、かなり違ってくるように感じた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.08 12:06:33
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