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2013.09.15
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カテゴリ:文芸
 『ロスジェネの逆襲』の半沢直樹と同様、
 銀行から出向中の会社員・倉田太一が本作の主人公。
 しかし、どんなに強い相手に対しても、決して屈することなく、
 自分の意志を貫き通す半沢と違って、真面目で小心者の倉田。

 どちらかと言うと、同じ出向社員でも、
 『オレたち花のバブル組』の近藤の方が、より倉田に近いが、
 それでも、近藤の方が数倍力強さを感じる。
 そう、倉田は『ドラえもん』ののび太の如く、徹底的に貧弱キャラ。

そんな彼が、駅のホームで割り込みをした男を注意したことから、
妻・長男・長女と4人暮らしの家庭が、ストーカーに襲われることに。
さらに職場でも、取引企業が不渡りによって、2400万円の損失が発生するが、
その背景に、自社営業部長の怪しげな動きがあることに気付く。

家庭と職場の双方で、同時に起こった二つの事件、
ヘタレキャラの倉田だが、立場上、彼が頑張って何とかするしかない。
そこで、彼を支えたのが、家庭においては妻や子どもたち、
職場では、部下の西沢節子や倉庫係の江口、銀行関係者だった。

職場における事件については、半沢直樹シリーズ同様、
足と人脈を使って、一つ一つ事実を解明しながら相手を追い込んでいき、
最後に決定的な証拠をつかんで、とどめを刺す。
ヘタレキャラの倉田が勝ち取った勝利だけに、その味は格別。

そして、家庭における事件は、半沢直樹シリーズには見られないもので、
そこで描写される家族の絆の強さは、本作の目玉商品。
さらに、ふとした瞬間に、自分の父や母について、幼い頃の記憶が蘇るシーンは、
親や子、配偶者というものについて、考えさせられるものだった。

ただ、結局、倉田は出向先の企業を去ることになり、
さらに、ストーカーを追う中、息子の健太は残念な行動をとっていた。
気分スッキリ、すべてがハッピーエンドとは、とても言えないが、
こういう締めくくりも、倉田には相応しいのかも知れない。





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Last updated  2013.09.15 09:57:14
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