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2015.08.09
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カテゴリ:社会・政治・時事
 TVで「ナポレオンの村」を見ています。
 とても面白いです。
 そこで、原案本の本著を読んでみました。
 脚本の仁志さんのスゴさが、よ~く分かりました。

 だから、ドラマはドラマとして楽しんでいくことにしました。
 原案本である本著は、あくまでも原案本です。
 そして、そこに記されているノウハウをどう使うかは、人それぞれ。
 このやり方がベスト、ということでもなさそうです。

   ***

  そこで私は「若者が出て行かない町づくり」をめざし、
  自活・自立できる農村集落を創りあげることを目的とし、具体的には
  1.大規模市場流通体制から個別流通体制に換え、利益が直接農家に還元できるようにする
  2.農作物の地域ブランド化を進める
  3.雇用の創出が生まれるような、「直売所、加工所、集荷場、駐車場」などを設置する
  という計画を考えました。
  これらを「山彦計画」と名づけ、神子原地区をにぎやかな過疎集落にし、
  神子原地区の農産物のブランド化と1.5次産業化を図ろうとしたわけです。(p.26)

「若者が出て行かない町づくり」
そこで、著者が実行した上記の1~3のことがらを、
どのような仕掛けをし込み、実現していったかが本著では描かれています。
どれもこれも、そう簡単なことではなかったことが伝わってきます。

  市長の号令のもとで、
  過疎高齢化した集落の活性化と農作物のブランド化プロジェクトの
  「山彦計画」が始まりました。
  当時、神子原地区は高齢化率が54%と高く、
  その大きな原因として農家の年間平均所得が87万円と
  信じられないほど低いことがあると私は驚きました。
  これでは若者は後を継ぎません。
  神子原から出ていきます。
  それを解消するには、生産者が自分で作ったものは自分で値段を付けて売る、
  生産・管理・流通のシステムを作るという根本治療しかないと強く思ったのです。
  けれどそのことを農家に伝えたら、169世帯中3世帯しか賛同を得られなかった。
  農家が物を売れるわけない!という理由からです。
  「おまえが売ってみせたら、俺らが売ってやってもいい」
  という農家がほとんどでした。(p.129)

そして、著者は言います。

  人を動かしていくためには、とにかくやってみせて、
  次にやってもらって、本人が納得しないと、絶対に動かないんですよ。(p.130)

これが、著者のやり方の基本形。
「とにかくやってみる!」ということです。失敗を恐れずに。
でも、この失敗を恐れずにというのが、なかなか本当は難しい。
もし失敗したら、自分が辞職したって、本当に責任とったことになんてなりませんから。

  では、「心おこし」ということで、何から着手すればいいか。
  そこで羽咋の悪いところばかり見ないで、
  よいところは何があるのだろうと探してみたわけです。
  4つある青年団グループから2~3人ずつ出てきてもらって夜に会議をし、
  人・自然・文化・産業さまざまな分野について調べあげて、
  羽咋でいちばんいいもの、誇りたいものを探してみようと調査したんです。
  そして青年団のみんなでお金を出し合って、
  半年かかって『羽咋ギネスブック』という本を作り、
  市内の8000世帯全部に無料で配布したのです。(p.157)

これは、とても良い取り組みだなと思いました。
やはり大切なのは、自分が暮らす地域に愛着と誇りを持てること。
それなしには、人はドンドン出て行ってしまうばかりです。
実際、便利な暮らしや働き場所は、地域の外にあるわけですから。

あと、興味深かったのは「烏帽子親農家制度」。
でも、その成功を長期継続していことは、簡単ではないでしょう。
そのためには、著者得意の「ロンギング作戦」や「レター作戦」だけでは、もちろんダメ。
さらに、新たな仕掛けを、誰かが繰り出し続けていくしかないと思います。

  公務員には3つしかないと思います。
  いてもいなくてもいい公務員、いちゃ困る公務員、いなくちゃならない公務員。
  それを選んでいるのは、結局、本人なんですね。
  どの場にいてもそうです。
  「いてもいなくてもいいやつなんや」と言われるのか、
  「いなくちゃならない公務員だ」と言われるのか……。
  これは未だに自分自身への問いかけでもあります。(p.252)

私は「いてもいなくてもいいやつなんや」と言われることを、ずっと目指しています。
どこに行っても、「自分がいなくても回る職場を作る」ことが、最終目標。
「親がいなくても、生きていける人間に子どもを育てる」
「先生が側にいなくても、やっていける生徒を育てる」と同じです。

いつか自分自身は、その場から、そしてこの世からいなくなってしまいます。
そのとき、そこに残された者が、何も困らずやっていけるようにしておくことこそ、
人として、この世に生まれてきた者の使命だと思っています。
だから、「葬儀でその人のすべてがわかる」という著者の考えとは、ちょっと違うのです。





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Last updated  2015.08.09 17:50:34
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